稼動事例 - 現場で出た廃棄物をその現場内でリサイクル

稼動事例 > 自走式木材破砕機 リフォレ

自走式木材破砕機 リフォレ

アイデアと新機種で品質向上

広島県福山市 株式会社上野

BR80Tで製品化されたおがくず。BR120T・CR550M(左記写真)同様、用途に応じてスクリーンサイズを変え、製紙工場での燃料、牛舎・鶏舎の敷材、鶏糞と混ぜて使う焼却材などとして使われる。

「人がつくったものはリサイクルするべきだし、その方法を考えていくのが我々の役目」という上野氏。

営業に駆け回りながら、工場や重機の改良も手掛ける坂本氏。

BR120T(上)とCR550M(下)が稼働する本郷処理場。

府中処理場で稼動するBR80T。BR120Tでは処理できない長さの廃材も、水平投入方式だから余裕で投入できる。投入口に傾斜をつけるなど、オリジナルの改造を施している。BR80Tは、投入した木材を高速で回転する破砕部で砕いた後、スクリーン(網)の大きさによって、小さくなったチップを排出する構造となっている。

自走式木材破砕機の導入で事業を確立

広島県福山市を拠点に、解体・リサイクル業を手掛ける株式会社上野。
今年5月からは新たに府中工場(広島県府中市)が稼働し、木材の中間処理に自走式木材破砕機・BR80Tが順調に活躍している。

 

保有機の実績から発売前の機種を即決

株式会社上野・本郷処理場(福山市)では、6年前より自走式木材破砕機BR120Tと二次粉砕機ハンマクラッシャCR550Mを導入し、順調に稼動させている。

「昨年末、新工場の構想にあった長尺物を処理できるコンパクトな機械を探しておりました。ちょうど兵庫県で林業機械化協会主催の展示実演会があり、参考出品されていた水平投入式のBR80Tを見て即決しました」(同社代表取締役の上野藤之氏)

今年5月から稼動している府中工場内では、新規導入したBR80Tに廃材が投入され、次々と破砕されていく。破砕された廃材は自社で設計した処理ラインに乗って、顧客・用途に合わせた数種類のおがくずとチップに分類される。おがくずは主に畜産業者へ、チップは※パーティクルボードの原料となるほか、製紙工場で石炭に代わる燃料として再利用されている。

「外国製も含めて各メーカーの破砕機を試した結果、BR120Tを選びました。他社製よりはるかに耐久性が高く、何かで困ったことはありません。細かいトラブルがあってもサービスの対応は早いですし、部品もすぐに調達できます。これが外国製になると、部品1個のために長期間待たなければいけなくなります」(上野氏)

※木材を細かく切り砕いた小片(チップ材)に接着剤を混合し、板状に熱圧成形した建設資材。

 

スクリーンなどの部品を自社で製作

上野では重機の改良やパーツ製作、工場に設置するベルトコンベアの設計などを自社で行っている。アイデアを出し、設計を行っているのは、常務取締役の坂本一佳氏だ。

BR120Tも高い技術力を背景に自社で細部の改造を実施。利用先の要求品質を満たすチップ生産が可能な機械に磨き上げてきた。
坂本氏にBR80Tの印象を訊ねると、
「BR120Tより小さいので、処理能力の面はそれほど期待していませんでした。しかし使い始めて“思ったよりよく働く”と実感しました」
工場での配置・移動がしやすく、作業効率も高いという。

 

技術力を活かしてリサイクルの総合企業へ

現在、上野で処理している廃材の約80%は自社の解体現場から生じたもの。今後は残り2割を占める、他社からの受け入れを増やしていきたいという。

「処理できないものがあると、廃材を持ち込んだ業者に迷惑を掛けてしまいます。他ができないことまでできる会社を目指しています」(上野氏)

建築廃材の破砕では、材料についている金属などの異物や土などが、機械の磨耗や破損を引き起こす。上野ではランニングコストを低減し、安定した稼動を確保するため、破砕材料についた異物を手選別する作業を丁寧に行っている。このような愚直なまでの事業に対する取り組みを継続することで積みあげた、アイデアとノウハウを活用し、今後は廃プラスチックからの製油や、コンクリートや汚泥の処理も手掛けていきたいという。すでにプラスチックの分類では実績を重ねており、PVC(塩化ビニル樹脂)は他県の業者も購入に訪れる。

「プラスチックは少し前まで3種類に分ければよかったのが、現在では10種類以上に分類しなければいけません。手間と技術を必要としますが、その分ビジネスチャンスがあり、地球環境にも貢献できるというわけです」(上野氏)

上野ははつり業者として昭和57年に創業。その後、解体やリサイクルを手掛け、着実に拡大を遂げてきた。環境負荷低減のためリサイクル率の向上が社会から求められている今、今後もさらなる成長と社会貢献活動が期待される。