稼動事例 - 現場で出た廃棄物をその現場内でリサイクル

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自走式土質改善機 リテラ

建設汚泥をリテラで固化処理し、
再生材として100%リサイクル

株式会社サンコートーア

紺野俊幸 取締役

使用機種の紹介

BZ200の写真BZ200

凝集固化による汚泥処理が明記された千葉県の許可証

汚泥蓄積プールで水分を徐々に抜いていく

上澄み水は粉じん予防のため構内で散水される

水分を多く含んだ汚泥が下の写真のような再生土に生まれ変わる

リテラを用いた建設汚泥の凝集固化処理施設

凝集固化による建設汚泥処理の認可に挑む

千葉県船橋市といえば、東京のベッドタウンとして知られる巨大都市。その昔は随所に緑が広がるのどかな田園都市だったが、今ではビッシリと住宅が建ち並んで都会の様相を呈している。

そんな住宅街からそれほど離れていないところに、建設汚泥を受け入れている産業廃棄物中間処理場がある。株式会社サンコートーアが所有する施設である。道路ぎわに掲げられた「産業廃棄物中間処理施設」という看板がなければ、ほとんどの人がここにそんな施設があることに気がつかないにちがいない。

構内に一歩足を踏み入れて驚いた。匂いもなければ、騒音もない。とても中間処理施設とは思えない清潔さだ。施設内は常に散水されているため粉じんもなく、周辺環境の保全に配慮していることがわかる。

約8000m2という広いストックヤード内を案内していただきながら、紺野俊幸取締役から建設汚泥の処理について説明を受ける。

「さまざまな建設汚泥が運び込まれてきますが、うちではそれを100%再生材として出しています。運ばれてくる建設汚泥のランクをきちんと分別してプールし、用途に応じて出荷しています。こういうことができるのは、うちの再生土の品質がすべて千葉県の残土条例をクリアしているからです」

ここに運ばれてくる建設汚泥は、従来は最終処分場に入れられていたものばかりである。しかし、どの自治体でも頭を悩ましているように、最終処分場の数が決定的に足らず、しかも満杯状態であることを考えると、従来通りのやり方では行き詰まるのが目に見えている。

そこでサンコートーアは、建設汚泥の再生ーリサイクルができないものかと考えたのである。そんなとき、あるゼネコンから「こういうものがあるのだが、建設汚泥の処理に使えないだろうか」と、リテラを紹介された。さっそく研究が始められ、それまでの脱水、天日乾燥に変わるものとして、リテラによる固化処理という方法が浮かび上がってきたのである。

「検討の末、リテラでやれるという確信を持ったので、千葉県と船橋市に対して認可を取得するために精力的に動きました。なにしろ建設汚泥のリサイクルは千葉県では初めてでしたから、クリアしなくてはならないハードルはいくつもありました。とくに、これまでは脱水もしくは天日乾燥という発想しかなかったため、リテラによる固化処理を認めてもらうまでが大変でした。県や市のさまざまな部署を回って理解を求め、最終的には分析表を添付することで認可を得ることができました。自治体から凝集固化による再生の認可を取ったのはうちが初めてではないでしょうか。これが今後の汚泥処理の突破口になってくれればと思っています」(紺野取締役)

千葉県や船橋市に対して認可を求める活動は、およそ10ヵ月を要したという。しかし、そうした努力が報われ、県の立ち会い調査を経て認可にこぎ着けた。こうして、サンコートーアのリテラは1999年6月をもって稼動を開始する。

リテラの採用で汚泥の処理に光明

それにしても、凝集固化による再生が認められたことによるメリットは大きかった。たとえば、これまでのような天日乾燥だと半年ほどの乾燥が必要で、コストがかかりすぎていたが、固化処理だと数日で再生される。また、最終処分場に入れるにしても、汚泥の運搬にはフタつきのバキュームダンプを使用しなくてはならず、移送コストは普通のダンプの10倍もかかっていた。しかも処理費が高く、最終処分場自体も少なく、遠いときている。まさに、ネックだらけだった汚泥処理だが、どうやら先行きに光明が見えてきたようだ。

「この施設が産業廃棄物の中間処理施設には見えないということをよく言われますが、処理の仕方をきちんと分別して行っているからだと思います。搬入された建設汚泥をABCの3ランクに分け、水分の多い泥状のものは槽に入れて水と泥を分離させます。そして、泥を天日乾燥機にかけてある程度乾燥させ、最後にリテラにかけます。建設汚泥を処理する過程で発生する上澄み水も、そのまま放流せずに消毒して循環させ、周辺環境に配慮した粉じん対策として施設内で散水したり、ダンプの車体洗いに利用するなどリサイクルしています」(紺野取締役)

つい先日まで500〜600m3ほどあった再生土はすべて捌けてしまい、2000m3はストックできるというサンコートーアの処理施設はガランとしていた。これまで廃棄物だった建設汚泥が、「リテラ」によって再生材として生まれ変わり、活用され始めている現実がここにあった。