稼動事例 - 現場で出た廃棄物をその現場内でリサイクル

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自走式土質改良機 リテラ

リテラBZ210が浚渫土をまたたく間に改良
中部国際空港関連道路の建設を下支えする(株)丸福

株式会社丸福

福永満良 代表取締役

株式会社丸福

福永義照 専務取締役

工場入口のディスプレイ。
かわいいカエルの丸ちゃん、福ちゃんがお出迎え

工場内では、土木工事で出た建設発生土の土質改良が、リテラBZ210/G-MODEを中心に据えた構成で、リズミカルに行われている

溜め池から発生した浚渫土をリテラで改良

株式会社丸福は、愛知県の知多半島に拠点を置くリサイクル企業である。主な事業は、汚泥、コンクリートガラなどを中間処理し、それをもとに再生産業資材を生産すること。会社のモットーは、「丸い地球に幸福を」「還元は未来への思いやり」。福永満良代表取締役が、来るべきリサイクル時代を見通して1988年、この地にプラントを設置した意気込みが伝わってくる。

福永満良社長は当時を振り返りながらこう話す。

「リサイクル事業については25年くらい前から考えていたことでした。いまにコンクリートなども再生されて資材として売られる時代が来ると。これからは、お客さんから求められる仕事をしなければならない。皆さんから喜んでもらえる仕事をやりたいと思い続けていました。16、7年前に建設発生土の再利用も考え、3年ほど研究し、これならやれると決断してここに工場をつくったのです」

まったく未知のリサイクル事業に、銀行は「虫のいい、雲をつかむような話」と工場建設の融資に取り合わなかった。だが、公共工事などでリサイクル材の活用が普及してくるにつれ、満良社長の目の正しさが証明されることになった。事業は順調に伸び、知多の五市五町に製品を供給、現在は需要に応えきれない状態だ。特に常滑市に建設中の中部国際空港関連工事では大きな実績を上げてきた。

工場に持ち込まれる汚泥は95%が再生され、周辺地域での工事に活用されている。また、粒度に応じて再生品の分類を可能にする、同社独自の「分級機」を軸にしたプラントでは、サイズ・用途に応じた良質の生コン骨材が生み出されている。がれき類も、クラッシャで破砕しRC材として出荷されており、こちらは100%のリサイクル率を誇る。

同社が改良している建設発生土は、地下鉄工事、国土交通省管轄の建設工事、農免道路、あるいはその他の名古屋市内の建築基礎工事で発生したものと多岐にわたっている。なかでも、知多半島では溜め池が多く、現場から発生する土は不良残土が多いという。空港建設に伴う道路建設工事では、現場内に溜め池が点在しており、浚渫土を土質改良して現場へ戻した。その量、およそ3万m³。ここで活躍したのが3月から導入されたコマツの自走式土質改良機リテラBZ210/G-MODEである。

福永義照専務取締役が語る。

「BZ210/G-MODEは非常に使いやすい。コマツの方が来てくれて、手とり足とり取り扱い方を教えてくれるなど、サービスをしっかりやってくれたおかげでもあります。また、ベルコンの排出口に付いているアフターカッタにより混合性が高く、粉塵の発生も少ないし、騒音もまったく問題ないですね。現在、リテラを使う土質改良作業に専属で3人を配置していますが、生産量は当初の予定を大きく上回っています。平均で1日400m³の実績です。改良土の質も埋め戻すのに充分な品質を保っているので、発注元の自治体へいいアピールになっていると思います」

義照専務が冗談めかして言う。道路をつくる人たちにとっては、汚泥であってもかわいくてしかたないのだ、と。それが「いい娘になってもどってきた」となれば一目見ただけで気に入ってしまう。水分の多い不良残土を処理する場合には、天日処理施設で固化材を混合する前処理をしてから乾燥させ、さらにリテラに投入して改良するといった手間が必要だが、リテラの作業効率と改良土の品質には、丸福にも発注者にも納得していただいているようだ。

会社のアピールと広がる可能性
現プラントとの結合の道も探る

社長が付け加えたのは「リテラを持つことの強み」である。役所のみならずゼネコンに対しても、リテラを見てもらえば印象度は大きく上がるはずだ、と言う。同社の場合、現在は工事現場から発生土を工場敷地に運び込んで処理しているが、条件さえ合えばリテラをその現場で稼動させることもできる。運搬費などのコスト面からも、作業効率からも大いに期待が持てるという感触だ。地盤改良で使用することも検討している。

社長は、さらにリテラと既存の固定式土質改良プラントとの組み合わせによるシステム化に期待をかける。汚泥や発生土の前処理をリテラで行い、それをプラントに投入することによって、よりよい再生材を生み出すことができるのではないか、というのである。

「掘削して、そこで出た土をまたその現場に埋め戻すという施工法が普及してきました。汚泥でも『土』にして、現場へ返すわけです。私は100%のリサイクル、よりよい製品をつくることを目指したい。かつては、生コンの骨材を2〜3万m³採るために、10万m³の山を崩したりしていました。子どもや子孫に自然の山を残すのは私たちの務めです。うちの再生材は、一度使ってもらえば品質の高さが分かってもらえると自負しています。リテラがそういう製品を生み出す機械のひとつとして、プラントに結合してくれればと思います。今、プラントと結合させて稼動させるにはどこをどう改善していけばいいか、だんだん見えてきたところです」

社長には中部国際空港建設に射程を合わせるように、常滑に腰を据えた現実感覚の鋭さと見通しの確かさがある。また、丸福では自走式破砕機ガラパゴスBR200Jを愛知県でいちばん早く導入し、十数年にわたって使用してきた。コマツの機械とアフターサービスへの信頼感が増し、近々、上位機種BR350JGを購入する予定だ。再生材の需要が順調に伸びてきて、社会的に認知されてきたことを実感しているという。

リサイクルのパイオニアは、リテラの潜在能力を引き出し、プラントとの相乗効果でさらに事業を発展させていくに違いない。