稼動事例 - 現場で出た廃棄物をその現場内でリサイクル

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自走式土質改良機 リテラ

解体業16社が共同で企業を設立しリテラを購入、
土木・建設の発生土処理にフル稼動

呉西建設残土対策処理公社

西川宝三 代表取締役社長

公社の団体となった
呉西地区解体業・建設発生土
再生協同組合の

角玄富雄 理事長

使用機種の紹介

BZ200の写真BZ200

車体には「呉西建設残土対策処理公社」の文字が

品質のよい改良土が生み出されてゆく

16社によって共同購入されたリテラは使用希望が殺到し、フル稼動が続いている

協同組合を母体にして会社を設立

日本海に突き出した能登半島の東の付け根に位置する氷見市は、四季折々に日本海の海の幸が楽しめる町だ。春はホタルイカ、夏はトビウオ、秋は天然ハマチ、そして冬は越前ガニに寒ブリがその代表格だ。遠く立山連峰を望む景観もこの地ならではのもの。

この氷見市と高岡市の境界をわずかに氷見市側に入ったところに、呉西建設残土対策処理公社(以下、呉西公社と略)のストックヤードがある。

この付近は、産廃物処理施設が建ち並ぶ場所でもある。呉西公社のストックヤードには、下水道工事や、道路工事の現場から発生した建設発生土が積み上げられている。その中で、1台の自走式土質改良機リテラ(BZ200)が間断なくコンベアを回していた。このリテラは1998年の10月に納車されて以来、たちまち引っ張り凧となり、休む暇なく稼動してきた。

呉西公社の西川宝三社長が、リテラを導入した経緯を次のように語る。

「私個人としては、前々から発生土を処理して、再利用する事を真剣に考えなければと思っていました。この商売をやっている私たちも、地球環境を守るという社会的責任があると常々思っていました。ただ、どうすればいいかといっても、これというぴったりの方策がなく、困っていました。そんな時、たしか2年前だったと思いますが、リテラの実演会が大阪の枚方で開かれ、それに参加したんです。リテラを見たとたん、これはいけると思いました」

「呉西」とは、高岡、氷見を中心とした富山県西部をいう。そして呉西公社には母体となる組織があった。解体業者を中心とした呉西地区解体業・建設発生土再生協同組合(以下、協同組合と略)がそれである。同組合の角玄富雄理事長が、協同組合と呉西公社の関係を次のように説明する。

「協同組合は、この地域の解体業者が参加して当初30社ほどでスタートしました。やがて建設発生土の処理対策を検討する委員会が作られ、さまざまな角度からこの問題を検討してきました。その委員長が呉西公社社長の西川さんでした」

協同組合を母体に、建設発生土処理の共同運営会社を設立する方針が固まったのだという。

「我々は公社という名前にしていますが、実体は純粋な株式会社です。98年9月の設立当初は協同組合加盟のうちの16社が参加し、1社から100万円ずつの出資を募って始動したのです。委員会のころから、処理機械を共同購入する考えはあったので、いかに効率良く使用頻度を高めていくかを念頭に機種選定を図りました。そして、設立直後の10月にリテラを導入したということです」(西川社長)

行政の理解得て、順調に事業展開

西川社長によれば、リテラは自走式でストックヤードはもちろん、現場にも簡単にもっていけるという使い勝手の良さに加え、粉塵の発生が少ない、固化材が少なくて済むなどの強みを持っている、という。

下水道工事や道路工事などに伴って排出される発生土の改良は、どこでも再利用先の確保が最大のポイントとなる。だが、呉西公社の場合は、環境行政がリサイクルに向かって大きく方向を切り替えたことが追い風になった、と西川社長は言う。

「私達としては、民間の仕事ももちろん大事だけれど、公共事業で実績を作りたいと考え、富山県に働きかけました。実は、公社設立以前から、協同組合として建設発生土を下水道工事などに使えるよう考えてほしいという申し入れをしていました。また、国レベルで建設副産物のリサイクルをすすめようという方針が示されたこともあって、かなりスムーズに理解を得られることができました。リテラ土質改良工法を県の設計書に織り込んでいただけることになったのです」

西川社長とともに呉西公社の代表取締役を務める前出の角玄氏もこう補足する。

「役所が、建設発生土のリサイクル利用に理解を示してくれるということは、改良土を使うことをいくつかの公共工事では義務づけるなど、後押しをしてくれているところにも表れています。建設発生土の利用率が高くなる、ということで環境汚染の歯止めになることだと喜んでいます。また、この地域は安くて良質な山砂の採取地として知られています。ですから、それと競り合うために改良土の品質管理に力を入れています。下水道の埋め戻しや道路改良工事に使われるケースを想定して、山砂を使った締め固め並みのCBR=20以上を品質基準としています。コスト面でも、さらに使っていただきやすいように努力を続けていくつもりです」

「リテラは主に現場で使い、空いたときにはストックヤードで稼動させていますから、平均すると1日200m³というハイペースのフル稼動が続いています。特に我々は1社だけでなく、16社による共同購入という形ですから、リテラの使用希望が殺到してスケジュール調整にうれしい悲鳴を上げています。決して安くはない機械を共同購入、共同使用という形で運用できるので、このような効率の良い稼動状況を生み出せているのです」(西川社長)

呉西公社は、今後、土質改良だけでなく、環境対策全般を手がけるビジネス体を目指すことにしている。