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自走式土質改良機 リテラ

北海道横断自動車道の大規模土工、
工期内完成の切り札はリテラ

日産建設株式会社

札幌支店土木部

川又養市 工事長

使用機種の紹介

BZ200の写真BZ200

改良土は北海道横断自動車道の裏込材として敷き込められる

改良された土は均一でサラサラとした質感だ

北海道の広大な風景の中、PC200ですくいとられた含水率の高い土が、直接リテラに投入されて土質改良される

土質改良比較テストで道路公団の認知得る

北海道らしい雄大な広野が広がる十勝平野の東側を走る丘陵地帯を大型建設機械が忙しく走り回っている。北海道横断自動車道勇足工事の切盛土工現場だ。工事現場はワインで知られる池田町から義経伝説の里・本別町に跨っている。ここの工事は日産建設と丸紅建設のJVが担当している。

工事は1999年1月30日に始まったが、このあたり一帯が軟弱地盤であることが大きなネックになってきた。捨土掘削40万m³、道路掘削40万m³の含水率は、平均で60%にもなるという。したがって、工事開始以来の課題は、軟弱地盤及び盛土材をいかにして改良するかにあった。

「ここのような大規模土工は工程が厳しいうえ、工期内に完成させなくてはなりません。ところがこの軟弱地盤です。道路公団とも土質改良の工法をあれこれ考えながらやってきました」と語るのは、日産建設札幌支店土木部の川又養市工事長。

スタビライザや油圧ショベルによる従来の土質改良工法では、現場条件から施工性の悪さを問題視していた。とくに、改良土の品質にバラつきがあるのが、最大の悩みの種だったという。軟弱地盤対策に頭を悩ました川又工事長は、さまざまな工法を検討した結果、自走式土質改良機・リテラに注目した。そして、道路公団に対して、リテラ土質改良工法を認知してもらうための活動を精力的に開始したのである。

99年8月、川又工事長は道路公団に新たな土質改良機としてリテラを提示し、油圧ショベルによる撹拌改良工法との比較テストを実施した。これまで北海道地区において道路公団が手がけた工事で、リテラの実績がなかったためのテストであったが、同時に定量・均一の土質改良ができることを理解してもらうことも大きな目的だった。

「私自身はリテラの性能に自信を持っていましたが、道路公団にしてみれば実績のない機械ですから、導入に当たっては実際に見てもらう必要があったのです。テストの結果は、油圧ショベルだとどうしても改良土の品質にバラつきが出るのに対し、リテラだとまったくバラつきがないことが判明しました。また、油圧ショベルで改良する場合は、バラつきをカバーするために撹拌に時間をかけなくてはなりませんが、リテラを使えば、このような軟弱な土質でも、機械に通すだけで高品質な改良土が生産されるということがわかってもらえました」

その後も、川又工事長はリテラの性能に関するさまざまな資料を道路公団に提出しながら、リテラ土質改良工法を認知してもらうように努めた。そして、2000年5月、ついにリテラ土質改良工法は道路公団に認知されたのである。認知の決め手は、「品質にバラつきのない改良土が確保されることと、切土現場まで自走できるため運搬・施工のロスが少なくてすむこと」(川又工事長)であった。

品質均一能力を高評価、広範囲の用途に期待

現在、北海道横断自動車道の工事現場では、3台のリテラが活躍している。そのうちの1台、勇足工事現場で稼動しているリテラの働きぶりを見学した。このあたりは山から何本もの川が平野に流れ込んでおり、含水率の高い土壌であることが窺える。

リテラは山肌にへばりつくようにして稼動していた。PC200が湿った真っ黒な土を次々とリテラに投入していく。土を手にとってみたが、ズシリと重く、湿っているのがわかる。これがリテラで改良され、裏込材として利用される。排出された改良土は含水率も少なく、サラサラになっていた。

この現場では現在、リテラによって1日平均400〜500m³の土質改良を行っている。しかし、川又工事長はそれで満足しているわけではない。

「2001年12月までという工期のことを考えると、月に2万m³は改良したいですね。そのためにはリテラが必要不可欠です。今は1台稼動させているだけですが、最盛期にはこの工区内で3台は導入したいと考えています」

また、川又工事長はリテラによる冬季施工についても構想を練っている。天候の急変に対応できるリテラなら冬季稼動も可能だから、マイナス40度での施工も実現できるはず――。どうやら、川又工事長の頭の中では、リテラ活用のアイデアがあれこれと渦巻いているようだ。

たとえば、リテラの改良土による裏込は現在実施中だが、押え盛土や路体、路床などに広範囲に使えないものかと考えているのである。つまり、それだけリテラの能力を高く評価しているのだ。災害の原因にもなる品質のバラつきがなく、均一なものができるという土木にとっての大前提をリテラがクリアしているからこそ、もっと広範囲に使ってみたいということなのだろう。

「下部路床まで含めて、リテラを採用してほしいと道路公団に立案・提案中です。すでに裏込は実施中ですが、押え盛土ももうすぐ採用されることになるでしょう。とにかくリテラだと均一なものができますし、固化材添加量の調整ダイヤルを変えることによって利用目的に応じた改良土がつくれ、さらに固定式のプラントよりもコスト的に優れています。私が提案している工法がすべて認められれば、軟弱地盤を、より高い硬度を求められる軟弱地盤対策工や路床の構造材にすることが可能です。それに、リテラは工程が読めますし、操作のプロもいらないという利点もあります。そういう点を含めて、リテラのよさを道路公団にわかってもらうところまでは、もうひと押しです」

勇足工事現場では、リテラが休みなく改良土を排出し続けている。その光景を頼もしそうに眺めながら、川又工事長が呟いた。

「リテラだと思うような改良土ができるし、品質管理が現場でできる。土木工事に伴うさまざまな課題解決に答を出してくれる、まさに待ち望んだ機械だ」