稼動事例 - 現場で出た廃棄物をその現場内でリサイクル

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自走式土質改良機 リテラ

自走式土質改良機リテラで新放水路の
掘削土を改良、築堤工事用道路に再利用

株式会社ツチケン

小村一行 常務取締役

使用機種の紹介

BZ200の写真BZ200

土質改良前の土

土質改良された田んぼの土は敷き固められて、

工事用道路の盛土となる

新しい固化材の研究が行われているツチケンの土質研究施設

放水路堤防工事の現場内リサイクルに投入されているリテラ

作業量が大きい、品質にムラがない

3月の出雲地方には黄砂が降っていた。黄砂というのは、中国大陸奥地のオルドス、ゴビなどの砂漠の砂が強風に舞い上げられ、上空の偏西風に乗って海を渡り、日本にまで飛んでくるものをいう。とくに、2月、3月に多い。

薄っすらと埃をかぶったように霞んで見える出雲平野を斐伊川がゆったりと流れる。やがて宍道湖に注ぎ込むこの川には、いくつもの放水路がある。標高差の少ないこの地域では、水の逃げ道を作ってやらないことには、すぐに溢れてしまう。うまく水と折り合っていくことが、この地方に負わされた宿命なのだろう。

平田市の中心をわずかにはずれたあたりに、株式会社ツチケンが2台保有しているリテラのうち1台が稼動している現場があった。平田船川放水路堤防工事の現場である。リテラはここで、新たに作られる放水路の築堤工事で発生する軟弱土の改良を行っていた。従来の放水路は狭く、豪雨などの際に氾濫する恐れがあったため、調整池的な河川を新たに通そうというのである。

新しい河川は、かつては田んぼやグラウンドであったところを通ることになっている。工区は1区と2区に分かれており、中学校のグラウンドだった1区は2000m³を、田んぼだった2区は6000m³を改良する。

2区の現場に設置されたリテラは、この現場で発生した有機質の混じったシルト粘土を投入され、固化材(セメント)を加えられて次々と改良土を生み出していく。現場を案内してくださったツチケンの飯塚英明部長は、頼もしそうにリテラを見やりながら、こう呟いた。

「ここのように建設発生土の発生量が多い現場では、品質の安定性の確保、コストの面から考えてもリテラの性能を十分生かすことができます。しかも、改良品質にムラがないですから、信頼感は抜群です。土質が同じなら、1回セットすれば勝手に改良してくれますしね」

ツチケンでは、数年前まで土質改良をスタビライザや油圧ショベル撹拌工法で行ってきた。しかし、固化材を油圧ショベル等で混合すると、どうしても均質に混合できないことに悩まされてきた。しかも、出雲独特の西風が吹く中での作業では、粉塵も問題になった。プラント式の土質改良機という方法もあったが、コストを考えるとなかなか手が出せなかった。

そんなときにリテラの存在を知ったのだという。リテラ導入のいきさつを、小村一行常務取締役に伺った。

「1号機の導入が1999年2月。出雲バイパスの路床材に、市内の下水道工事で発生した建設発生土を改良して使う予定になっていたんです。ところが、それまでのスタビライザや油圧ショベルによる撹拌工法だと、市街地の現場では粉塵の発生が問題となりましてね。発注者側としても、改良土の品質においてもあまりよくないものですから、それらの混合工法に対する評価はどうしても低くなりがちでした。そこで、なにかいい工法はないかと思っているところで、リテラのことを知ったわけです」

まさに、運命的な出会いとでもいうべきか。もともとは深層混合処理工法を専門としてきたツチケンだが、リテラと出会ったことによって、土木工事の改良に参入することになったのである。

「自走式ですから、発生現場での改良が可能というのは魅力的でした。また、礫混じりからシルト・粘性土までの広範囲な建設発生土を、均一に高品質な改良土にすることができます。粉塵が少なく、騒音も低いので、市街地の現場でも環境にやさしい。その上、最大の作業能力が大型プラント並みの80m³/hの大作業量があることもわかりました。われわれにとっては、まさに、願ったり、かなったりの機械でした」

固化材を開発し、新たな活躍の場を広げる

ツチケンではリテラによる土質改良の経験と実績をもとに、パンフレットを作成して、発注機関にこの工法の有効性をアピールしている。同社では、これまでに左のような施工実績がある。

「現場で改良したものをその場で使えるというのは、コスト減にもつながります。現場から持ってきて改良する場合の、およそ半分といったところでしょうか。また、スタビライザや油圧ショベルでの改良と比べて、均質な改良が行えるため、固化材の割増が最小限におさえられることから、固化材が少なくてすむというメリットもあります。当社ではオペレータが改良土の品質を常に管理しており、サンプルを持ち帰って試験場で発注者側の要求品質を満たしているかどうかをチェックしています」(小村常務)

ツチケンでは、鳥取県西部の国道313号線工事で、発生する建設発生土を路体盛土材に改良する工事を受注した。初めて鳥取県発注の工事を受注できた。含水比が高く、有機質の土質改良に、リテラの改良品質が認められたためだ。

「今後は、あらゆる土質に合った固化材を開発したいと思っています。山陰は雨が多いんですが、雨量の多い地域でも極力土質が変化しない固化材の研究開発を進めていきたい。また、リテラにおいても今は固化材が1種類ですが、高分子固化材など、2種類同時に加えられればいいんですが。2種類の固化材が添加可能になれば、リテラの活躍の場はさらに広がると思うんです。」(小村常務)

お金をかけて捨てていた建設発生土を改良してリサイクルするというニーズは、確実に広がりを見せている。ツチケンが所有する2台のリテラは、フル稼動の日々が続きそうだ。

リテラによる施工実績
施工年月 工事内容 発注期間
1999年2月 出雲バイパス
路床改良工事
建設省 松江国道工事事務所
1999年6月 松江道路
盛土改良
路床改良工事
1999年8月 安来道路
路体改良工事
1999年12月 斐伊川放水路
仮設道改良工事
盛土改良工事
建設省 出雲工事事務所
2000年2月 広域基幹河川改修工事
浚渫土改良工事
島根県 出雲土木建築事務所
2000年4月 パークタウン造成工事
盛土改良工事
島根県 住宅供給公社