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環境にいい建機を使うのは当たり前

畑の中の廃棄物処理再生施設。時計台が目印
山口藤吉郎会長
コマツは人も製品も信頼できると語る山口藤吉郎会長

「PC200ハイブリッドの購入では、コマツとは商談らしい商談はしませんでしたね。即決でした。私たちにとって環境にいい建機を使うのは当たり前、廃棄物処理業者の義務だと思っていますから」

フジコーポレーションの創業者でもある山口藤吉郎会長はこともなげに言った。

現在、PC200ハイブリッドが稼働する同社の〝フジ式直壁型最終処分場〟は小諸市の優良農地の真ん中にある。知らない人は「作物への影響は大丈夫か」と考えるかもしれないが、今、地元の人たちは誰もそのような心配はしていない。同社の姿勢と技術力が地元に認められているからだ。ハイブリッド機導入もそんな企業姿勢のひとつといえるだろう。

「ハイブリッド機を導入したことで、燃料代が大幅に削減できたことは事実。でも、そのことによってCO2の排出を大幅に削減できたことのほうが重要なんです」と山口会長は強調する。

同社では、処分場における毎月のCO2排出量をはじめ、さまざまなデータや許可証、証明書をホームページで公表している。また現場にはライブカメラも配置し、処理施設内を24時間インターネットで見ることができる。すべての情報を地域住民と共有化するというのが同社の基本姿勢。安全に対する自信の表れともいえるだろう。

土地を有効に利用するフジ式直壁型最終処分場

最終処分場が地元で敬遠される理由は、有害物質の流出、ニオイ、CO2の排出などさまざまだ。フジ式処分場は、フジ式盛土材圧密成形工法などの特許技術を駆使し、それらの課題をすべてクリアしている。その仕組みは次のようになっている。

まず、直壁工法で土地を掘る(掘削した土は近隣の土地造成に使用)。その中で廃棄物の処理再生を行う(受け入れは無機性廃棄物のみなのでほぼ無臭)。最終処分場は、ここからマテリアル生産工場になる。まずは、廃棄物に重金属固定材・セメントを混練することで安全な盛土材を製造、そしてそれを圧密成形。できたマテリアルを処理場内の所定の場所に固定し、新しい地盤にしていく。廃棄物は処理後も処分場を出ることなくリサイクルされるから、安全性が保障できるのだ。

毎日メンテナンスに3時間かけるというPC200ハイブリッドは、いまだに新車のよう
毎日メンテナンスに3時間かけるというPC200ハイブリッドは、いまだに新車のよう

処理場がいっぱいになったら特許技術である〝フジ式雨水遮断管理工法〟で完全にフタをする。この頑強な地盤には構造物も建てられ、地元にとって有益な資産として活用できる。このリサイクルによって環境への負担を軽減するだけでなく、有効な土地活用が実現できるというわけだ。

「私たちは小諸市や佐久市などの11自治区、6団体とともに環境保全協議会を設置し、公害防止協定を結ぶなど、万全の苦情処理体制を作っていますが、この4年間、苦情は1件ありません」(山口会長)

このような、将来の土地活用まで見越し、住民と共存できる最終処理場は、地方自治体だけでなく、全国の同業者からも注目され、見学者が絶えないという。

完全な情報の共有化で地元住民の安心を確保

前述したととおり、フジコーポレーションではCO2排出量などのデータから、財務データからPL法に関連した製造物賠償責任保険証書、報告書の類まで、あらゆる情報をホームページで公開中だ。廃棄物がどこから運び込まれ、どこにどのような状態で埋まっているかといったトレーサビリティの確保にも万全を期している。

「何度も『安全です』と言うより、安全の根拠を示すことが大事。根拠というのは数字の積み重ねですから、この処分場では操業当初から情報を包み隠さず見てもらっています。だから地元住民の信頼が得られるんです」と、山口会長は胸を張る。

2010年1月、フジコーポレーションは11自治区7団体から連名の感謝状を授与される。地域と価値観を共有し、長年積み重ねてきた信頼の証しであり、地域とともに事業を作り上げてきたフジコーポレーションの勲章といえるだろう。「私たち〝地の人間〟は、何かあると3代後まで言われ続ける。だから恥ずかしいことはできない」という思いも、山口会長の原動力となっているようだ。

会社と社員に求めるのは無限に進化すること

フジコーポレーションは業界不況の中でも健全経営で知られている。PC200ハイブリッドの導入を即決できるのも、安定した経営基盤があるからだ。その背景には、廃棄物処理の仕事は市町村の代行で行っている以上、今の環境を維持することは最低限の義務という思いがある。倒産によって廃棄物を放置するわけにはいかない。

といって、決して現状維持の守りの経営ではない。素材メーカーはまさに日進月歩。さまざまな新素材が開発されているが、それは同時に新しい廃棄物が生まれることを意味する。

この敷地内で廃棄物処理・加工・リサイクル利用のすべてが完結する
この敷地内で廃棄物処理・加工・リサイクル利用のすべてが完結する

「だから私たちも無限に進化しなければならない」と山口会長は口癖のように言う。「100%で満足していたら進化は止まる。この世界で止まることは、遅れることを意味するんです。だから社員には限界に挑戦して120%の力を出してほしい。そのことによって会社も社員も無限に進化することができるのですから」。山口会長自身、社長の座を譲った今も、休みなく働いている。「自分が全力で働くから従業員にも120%でやれと言えるんです」。

浅間山を背景に整然としたたたずまいの処理場、静かに働くPC200ハイブリッド、その姿に、廃棄物処理の可能性が見えてくるような気がした。