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JCI名古屋大会 コンクリート品質保証へ提言
信頼回復目指し討論 生コンセミナーを開催

 日本コンクリート工学協会の年次大会2005(名古屋)で22日、「信頼されるレディーミクストコンクリートを目指して」をテーマに第12回生コンセミナーが開かれた。前半の第1部でレディーミクストコンクリートの品質保証研究委員会(河野広隆委員長)が2年間かけて実施した研究成果の概要を報告。第2部では研究者、生コン製造業者、土木・建築両分野のゼネコン技術者および発注者をパネラーに迎えて“生コンに対する購入者の要望と生産者の対応”について意見を交換した。

 冒頭、あいさつに立った生コンセミナー部会長の小池狹千朗愛知工業大学教授は「昨今、維持管理費低減の観点からのみならず、地球環境保全の見地からもコンクリート構造物の長寿命化の方針が打ち出され、高強度化の方向に向かっている一方、品質劣化の一因として加水など生コンの品質が深く関わっていることが指摘されている。さらにアルカリ骨材反応などモラルを問われる場面や高強度コンクリート、高流動コンクリートへの対応など環境問題以前の技術向上を要する課題もある。これらは以前にも生コンセミナーで議論されてきたが、解決には至っていない」と指摘。
 そのうえで、「今回は発注者と受注者の契約のあり方やJIS規格の制約などソフト面の課題、および単位水量など品質問題について活発に意見を交換することで、品質向上ならびに信頼回復のための方策について活発に議論いただきたい」と語った。
 第1部は「品質保証のあり方」をテーマに4氏が基調講演を行った。まず、大林組技術研究所の十河茂幸副所長は、「生コンの最近の品質に関する問題」と題して講演。「全生連が実施したアンケート調査結果をみると単位水量の計画値の範囲は、スランプ8センチの上限と18センチの下限が一部オーバーラップしている。スランプはこれまで品質をはかる指標とされてきたが、昨今の骨材事情の変化によって適当ではなくなったとも考えられる」と述べた。
 次いで群馬大学の辻幸和教授が「JISマーク制度の見直しと海外の品質保証」について解説。新しい製品認証によるJISマーク制度、全国統一品質管理監査制度は欧州規格のEN201-1にほぼ等しい品質保証システムとなり、今後の国際化に適切に対応でき、建設工事の説明責任を向上させることができると述べた。
 続いて首都大学東京の國府勝郎教授が、「品質保証方法のあり方」と題して現状の品質保証制度やスランプ保証、受・発注方式等について問題点を指摘した上で、「使用材料やコンクリート自体の保証方法、項目などについて3水準の区分を設け、構造物の重要度、要求品質に応じて発注者(施工者)がその品質保証水準を選択する」システムを提案した。価格体系についても考え方を示したが「(組合員工場の差別化にもつながるため)協組共販の運営が困難になる場面も予想され、さらなる検討が必要だ」と語った。
 さらに、群馬大学の杉山隆文教授が「生コンに対する購入者の要望/意見」と題して性能発注への対応を提言。「数値化された要求性能の妥当性、要求性能を満足する材料選定、配・調合設計の妥当性、保証と検査方法のあり方などを明らかにしておく必要がある」と述べるとともに「工場選定の自由度や技術力の開示、性能保証を前提とした価格体系の再構築など発注システムに関わる問題もある」とした。
 第2部では「信頼される生コンであるために」をテーマに大越俊男(日本設計)、桜本文敏(鹿島建設)、栗田守朗(清水建設)、津吉毅(東日本旅客鉄道)、吉兼亨(全生工組連)の5氏がそれぞれの立場で見解を述べた。その後、中部太平洋生コンの高木義廣氏も加わって、参加者からの質問、意見に応じた。

出典:セメント新聞 2005年6月27日

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