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JCI「骨材の品質と有効利用に関する研究委員会」〜規格のランク分けを提言
骨材の有効利用で

 (社)日本コンクリート工学協会(以下JCI)の「骨材の品質と有効利用に関する研究委員会」(委員長=首都大学東京名誉教授・國府勝郎氏)は2年間の検討内容(活動成果)を報告書としてまとめたことを受け、7月5日に東京・品川区の品川区立総合区民会館「きゅりあん」で成果報告に関する講習会を開催した。その中で、同研究委は今後骨材を有効利用していくために、不必要な試験や一部の品質規格についての廃止や見直しを提案。また将来的には、コンクリートに付加する性能などに応じ、骨材の品質規格のランク分けを提言した。

 近年、良質な天然骨材の枯渇化が進んでいることに加え、環境負荷の抑制や資源の有効利用などの観点から各種副産物を骨材として使用することが推進されている。また、環境保全意識の高まりにより、砕石の資源確保が困難になりつつあるなど、骨材資源を取り巻く環境は大きく変化している。今後は、これらがさらに進展し、良質な骨材の逼迫が深刻化する可能性が指摘されている。
 そのような中、JCIはコンクリートの品質を確保しながら骨材資源の有効利用を図ることを目的に、「骨材の品質と有効利用に関する研究会」を設置、骨材資源とその品質の実態、今後の品質規格の方向性などを検討してきた。
 同研究委は、文献調査や骨材業者・生コン業者に対するアンケート調査を通して骨材品質の実態把握に努めるとともに、それらの調査をもとに今後の骨材規格の方向性を検討、このほどその成果を報告書としてまとめ、講習会で公表した。
 講習会は東京会場を皮切りに、全国6都市で開催される。
 報告書では、▽骨材資源の概要と動向▽コンクリート用骨材の実態▽骨材品質とコンクリートの性能▽骨材規格の提案-などがまとめられているが、このうち規格については骨材の有効利用を促進するため、現行規格の改定と将来の品質規格を提言している。
 現行規格の改定については、「コンクリートの品質が確保されることを前提」とした上で、いくつかの試験方法と品質規格の見直しおよび廃止を提案した。
それによると、絶乾密度と吸水率は「物性が密接に関連しあっており、相関関係が高い」ため、絶乾密度の基準値は廃止し、砕砂の吸水率の基準値は天然砂と整合性を図って緩和するべきとの考えを示した。また、軟石量は値を定めず、微粒分量と粘土塊量は「試験方法を微粒分量試験に統合し2つの総量を測定することが合理的」とした。
このほか、密度1.95グラム/立方メートルの液体に浮く粒子試験は実態に即したものでないうえ、人体に有害な養液を使用するため、「健康面および環境面から望ましくない」として廃止を提案した。
 一方、将来的な骨材規格については、欧州・米国・豪州・中国など海外では骨材規格をランク分けしており、「(日本でも)供用条件に応じて骨材の品質規定を設けることが望ましい」とし、品質規格のランク分けを提言。その上で、同研究委では一つの考え方として「コンクリートに付加する性能に応じた骨材の品質規格」=図=を提案した。
 これはコンクリートに付加する性能によって骨材の品質を分類するもの。現行のJIS規格(JIS・A5308付属書1および同A5005)を「標準型」(汎用型)と位置付け基準として普通コンクリートに使用し、それより高度なコンクリートに使用される骨材は要求性能に応じて「高強度型」
「単位水量低減型」「高耐久型」に分類、また簡易なコンクリートに使用される骨材は「環境負荷低減型」と区分している。
 規格については、高強度型は標準型と比べ吸水率を改善させたものと規定。単位水量低減型は粒形判定実積率、高耐久型は吸水率・粒形判定実積率をそれぞれ向上させたものとし、
環境負荷低減型は再生骨材M程度の品質規格を提案した。
 報告書では「骨材のランク分けをすることが資源の有効利用の観点から理想的」とする一方、ランク分けの実現には「実際のコンクリートの製造および販売形態、骨材の価格に対する考え方の変革を同時に行う必要がある」としている。

目的志向型の骨材の品質規格のイメージ

出典:日本砕石新聞 2007年7月15日

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