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岩石学的評価の導入を〜ASR抑制対策で講習会/(社)日本コンクリート工学協会

(社)日本コンクリート工学協会(JCI)は9月5日、東京・文京区の東京大学弥生講堂で「合理的なアルカリ骨材反応抑制対策と維持管理に対する提言に関する講習会」を開き、現状のアルカリ骨材反応(ASR)抑制対策が不完全あることを指摘したほか、試験方法の見直しや岩石学的評価手法の導入などを提言した。

この講習会は、ASR抑制対策が出されてから約20年が経過したことを受け、近年のASR発生事例や研究成果などを踏まえた上でASR抑制対策を再検討するために、JCIに設置された「作用機構を考慮したアルカリ骨材反応の抑制対策と診断研究委員会」(鳥居和之委員長)の活動成果がまとったことを受けて開催されたもの。当日は、約230人の参加のもと、3つの基調講演と6件の委員会報告が行われた。
その中で、「化学法やモルタルバー法などの試験では、遅延膨張性のある骨材(石灰石も含む)やペシマムによる膨張などを調べることができない。また、現状のアルカリ総量規制(3kg以下)で必ずASRが抑制できるとは言えない」とし、現状のASRの試験方法・抑制対策が不完全あることを指摘。その上で、「事前調査を含めた岩石学的な知識・評価の導入や適切な試験方法を踏まえたASR抑制対策を考えていくべきだ」と提言した。
委員会報告では、ASR試験に使用する骨材の試料採取方法について「砕石の場合、採取場によっては岩種が数種類混ざっているケースや同一岩種における不均質性がある」と複数の岩種が混ざっていても製品が採石法上で認可を受けた単一の岩種として出荷されている問題点や天然であるための岩石の不均質性を指摘し、それらを踏まえASRを判断するための試料採取方法が示された。
さらに、ASRを把握するために(1)骨材採取地の地質状況などが判る地質図やスケッチ(2)骨材を採取した切り羽や採取地の写真(3)骨材の岩石・鉱物的分類(4)骨材の偏光顕微鏡観察やX線分析結果(5)化学法やモルタルバー法等の試験結果などを記載した「骨材生産現場における記載シート」(案)の記載・提出を提案した。
その一方で、岩石学的な評価を行うためには金銭的な負担などを強いるため、「誰がどのような責任で実施するべきか考えて行く必要がある」との課題もあがり、「ここがシステム化されなければ実現はなかなか困難」との見解が示された。これに対し、質疑応答では「負担は発注者がすべき」との意見が出された。
このほか、鳥居委員長は「コンクリートの乾燥収縮の問題で石灰石骨材が偏重される傾向が強まっているが、国内の石灰石においてもASRが発生した事例があった」と述べ、石灰石が必ずしも万能ではないことを強調するとともに、石灰石骨材のASRを適切に評価できる試験方法の導入を検討することが必要だとした。

出典:日本砕石新聞 2008年9月15日

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