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コンクリート舗装の普及を後押し〜耐久性能構造など、学協会で研究活発化

砕石技術大会で森野奎二・骨材資源工学会長(愛知工業大学教授)が「骨材の現状と課題(コンクリートひび割れと骨材の乾燥収縮問題について)」の題で講演する。乾燥収縮問題では、原因の究明を最優先するよう求めた。また、今後は骨材資源工学会が骨材業界の連携を促すとした。
コンクリート舗装の耐久性、構造などに関する研究が活発化している。背景には原油高に伴うアスファルト価格の上昇、長寿命化などによる環境負荷の低減、コンクリート舗装の技術の伝承などがある。セメント協会では2年前からLCC(ライフサイクルコスト)の調査に取り組んでいるほか、土木学会、日本道路協会も専門の組織を設置して設計や施工などの調査・研究を始めた。また、昨年から独立行政法人土木研究所、東京農業大学、石川工業高等専門学校、セメント協会の4者で「コンクリート舗装の構造設計の高度化」に関する共同研究がスタート。実地調査に加えて、土研実験場にコンクリート舗装を施設して耐久性や構造を検証中だ。学協会らによる調査・研究がコンクリート舗装の普及を後押しすることが期待されている。

原油高で風向き変わる

道路舗装に占めるコンクリート舗装の割合は約6%。高度成長期に主役の座をアスファルト舗装に奪われ、この20年は5%前後の低率で推移している。ただ、ここにきてやや風向きが変わってきた。
1つの要因が原油高。アスファルト舗装の主要原材料であるストレートアスファルトの価格はこの1年で2万円強も上昇し、トン当たり8万3千円(東京地区)をつけている。いずれ原油の枯渇化が予想されるなかで、「万が一、アスファルトが手に入らなくなった場合のことを考えておかなければならない」との声は多い。だが、アスファルト舗装に対してコンクリート舗装の技術者、研究者は圧倒的に少ないうえ、発注者も知識を欠いており、このままでは技術そのものが途絶える懸念もある。そのため、学協会ではコンクリート舗装の技術を伝承する意味を含めてこれまでの知見の整理、検証に相次いで動いている。
セメント協会ではここ数年、コンクリート舗装の調査・研究と普及活動を積極化させている。昨年に「転圧コンクリート舗装(RCCP)の耐久性目視調査報告書」を刊行し、供用性向上に向けた提言を行った。また、舗装技術専門委員会(小梁川雅委員長=東京農大教授)では06年度から3年計画でコンクリート舗装のLCC調査に着手。現在、現地調査の結果を分析中だ。「コンクリート舗装が30年以上持ち、この間にアスファルト舗装が一回でも修繕を行えば、(LCCは)コンクリート舗装の方が安くなりそうだ」(小梁川委員長)。
日本道路協会では、舗装委員会設計施工小委員会の下にコンクリートワーキンググループを設置。コンクリート舗装の種類や設計方法、長所と短所、施工の注意点、管理の要点、補修方法などを網羅した技術資料を年度内に刊行する予定。コンクリート舗装に対する発注者の理解を深める狙いがある。
一方、土木研究所ら4者による共同研究の主要テーマは、コンクリート舗装の「耐久性の検証」と「構造の検証」の2つ。コンクリート舗装は以前から耐久性が高いといわれているものの、施工件数が少なく「その根拠を示すデータがなかった」(土木研究所)ことから、共同研究を通じてそれを明らかにする。また、構造については、鉄網とアスファルト中間層を入れる意味とその効果を検証する。
コンクリート舗装の設計方法が出来てから40年ぐらい経つという。この間、車両の大型化、気温上昇など外的要因が変化してきている。まずそうした要因による影響を確認し、必要があれば研究の成果を設計に反映させる考えだ。
現地調査では、既に栃木・黒磯バイパスを調査したほか、近く岩手・平泉バイパスを調べる。土研実験場内に施設したコンクリート舗装の構造は、(1)鉄網・アスファルト中間層有り(2)アスファルト中間層だけ(3)鉄網だけ(4)双方なしの4パターン。土圧計、コンクリートひずみ計、亀裂変位計を取り付け、1月からトラックを置き静止荷重のデータ取りを始めている。年内にも走行試験を開始する計画だ。
研究期間は07年度から09年度の3年。来年度末までに研究成果をとりまとめ、10年度前半に報告書を刊行する。研究の過程で知見が得られればその都度学会などで論文発表したいとしている。

出典:コンクリート工業新聞 2008年10月23日

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