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収縮問題で委員会設置/砕石は自社の縮小把握を
JCI 収縮の評価方法検討

(社)日本コンクリート工学協会(会長=岡山大学教授・阪田憲次氏、JCI)がコンクリートの収縮問題の収束に向けた対策を提案する。JCIの「コンクリートの収縮問題を検討する委員会」(委員長=(株)大林組技術研究所副所長・十河茂幸氏)が12月8日に記者会見を開いて明らかにしたもの。この中で、十河委員長は、誤差(許容差)の数値化を含めた収縮量の評価方法や収縮量で注文できる方法の構築など“収縮問題”を収拾する方策を「来年のできるだけ早期(5-6月まで)に打ち出したい」と表明。また、「規定化された以上各業界で対応が必要となるが、砕石工場では自社製品の収縮量の把握が必須となる」と提言した。

来年早期に方向性提示
PRC高架橋における桁のたわみ問題やエンドユーザーからのマンション等へのひび割れに対する苦情などを受け、建設会社が収縮の少ないコンクリートを指向しており、土木・建築学会も収縮量の上限値を規定する動きとなっている。
その一方、収縮がコンクリート構造物に与える影響は明確でないほか、試験方法を含めた評価方法や生コン工場の供給体制も収縮に対応できているとは言えない。これを受け、JCIは「建設会社の要望と生コン会社の対応の両立」を目的に、会長特別委員会として9月に「コンクリートの収縮問題を検討する委員会」を設置し、収縮問題の解決に動き出した。同検討委は▽土木▽建築▽生コン▽建設▽骨材などの材料メーカーら14名で構成されているが、オブザーバーとして阪田会長も参画している。
その活動目標として(1)コンクリートの収縮に関する実態とその抑制方法(2)コンクリートの収縮が構造物の性能に与える影響の評価(3)レディーミクストコンクリート(生コン)を収縮量で注文できる方法(4)生コンの収縮量の評価方法(5)生コンの収縮量の保証方法の5項目をあげており、建設・生コン・骨材などの業界が収縮問題で混乱することがないようできるだけ早期に対応策を提案する考えだ。
記者会見の中で、十河委員長は「現在の生コンJISには乾燥収縮の規定がない。収縮量で注文できる方法の構築が急務」としたほか、収縮量の保証方法については「来年3月に改定される生コンJISの配合計画書と納入書がある程度の担保となるが、それには自社の収縮データを整えて類似の材料・配合であれば収縮量を推定できる形にしてもらう必要がある」との考えを示した。
さらに、収縮量の評価方法について「現行の『モルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法』(JIS・A1129)に規定されている3試験方法による誤差や、試験員による個人差がある。これに材料(骨材セメントなど)の誤差を踏まえた上で、安全側に立った値を誤差として数値化し示したい」と述べた。
このほか、記者会見に同席した野口貴文委員(東京大学准教授)は、来年2月に改定される日本建築学会の建築工事標準仕様書(JASS5)で「構造物の供用期間が超長期・長期物件の収縮率が8×10-4(800μ)と明記されることになった」と報告した上で、「数字が一人歩きしているが、適用物件数は多くないと思う。ただし、全ての生コン工場がこれに対応すること(石灰石の使用など)は材料面で困難だ」とし、骨材ではなく、生コンの協組共販を活用し対応すべきとの見解を示した。

砕石工場の対応で提言/変動幅みた試験必要
また、骨材については試験した骨材そのもの(同一製品)を使用できないため、「砕石工場の場合は、原石の収縮量が大きく変動しない限り、そこから出荷される砕石は類似材料として使用を認めていく」(野口委員)としたが、これは生コン同様に収縮量が推定できることが前提となる。
このため、十河委員長は「砕石工場では今後、自社製品の収縮量の把握が必須となる」とデータ蓄積の必要性を強調し、「収縮量の▽大きい▽小さい▽その中間−など数種類の製品で収縮試験を実施し、自社の変動幅を把握しておくとよい」と提言した。

出典:日本砕石新聞 2008年12月15日

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