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高品質化に挑む(11)/関東宇部コンクリート工業の取り組み/ガリバー砂/ブリーディングが低減

東京都西部の三多摩地区などの内陸部の生コン用骨材は、砕石、砕砂が主である。砕砂は砂岩系がほとんどで、コンクリートの単位水量およびワーカビリティー、また、湿式製造で微粒分が低く管理されていることもあり、ブリーディングの点でも一本での使用は難しく、石灰石系の砕砂と山砂を混合して改善する工場が多い。
この地域では砂岩系砕砂は近隣で確保できるが、石灰岩は少なく供給面の不安と輸送コストがかかるという問題がある。また、山砂も千葉県産が主で輸送コストの問題がある。
砕砂の粒形と表面性状を改善しコンクリートの単位水量を低減させるといううたい文句の「ガリバー砂」に着目した。装置の原理は回転ドラムの中に水とともに投入された砕砂を媒体石と称する特別な石で摺り合わせることにより、砕砂を研磨するというもの。天然砂までとはいかないようであるが、ガリバー処理により砕砂の角がとれ、写真に示すように処理前に比べるとテクスチャーが良くなる。
当初、ガリバー砂を単独使用あるいは混合でも使用比率を多くするとコンクリートが粗々しくワーカビリティーが悪く、ブリーディングが多くなるものであった。そこで、一般の湿式砕砂と同様に微粒分のほとんどを除去する製造システムであったが、そのうちの一部を回収し再混合することを検討した。
ガリバー砂の物性を表1に示す。研磨された影響と微粒を再混合したため、原料の砕砂に比べて微粒分量が増え、粗粒率が小さく細かくなるが、吸水率および実積率は若干良くなっている。
コンクリートの性質は表2に示すとおりである。ガリバー砂を使用することにより砂岩砕砂、石灰石砕砂および山砂の混合砂を使用した場合と同等の流動性でもブリーディングが低減され、良好な性状が得られる。強度および乾燥収縮率は同等である。
ガリバー砂を適用することよって、骨材の安定供給と生コンの製造コストの抑制が期待できる。まだ、実績は少ないものの、同様の問題を抱える地域においては検討に値する材料ではないかと思う。なお、ここで紹介した以外に骨材中の軟質分を潰し、それを除去することが可能と考えられ、そうした改質のために利用することも可能ではないか。(松永篤=関東宇部コンクリート工業取締役常務執行役員・技術統括長。毎月第3週掲載。全12回)

ガリバー砂の物性例(表1)
ガリバー砂の物性例(表−1)

コンクリート物性例(表2) (水セメント比 : 60%、単位水量 : 182kg/m3、細骨材率 : 49.5%)
コンクリート物性例(表−2)
ガリバー砂製造装置(サンドガリバー)
ガリバー砂製造装置(サンドガリバー)
原砂(処理前)
原砂(処理前)
ガリバー砂
ガリバー砂
 

出典:コンクリート工業新聞 2009年5月21日

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