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SAISEKIコラム 砂

サンドガリバー探訪・山本商事(奈良)
ガリバー砂で、顧客満足度アップ

 奈良県御所市は大和平野の西南端に位置し、金剛山・葛城山を頂く、緑豊かな自然に囲まれた田園都市である。天皇家の外戚として有力な豪族であった葛城氏や臣勢氏の本拠地であり、全長238mの前方後円墳、室宮山古墳(葛城襲津彦の墓とされている。国史跡)を始めとする名所・旧跡が残されている。
  山本商事株式会社(本社:奈良県御所市、代表取締役:山本健二)京奈和砕石場はこの地域で11年前に砕石業を開始した。砕石業としては比較的新しいほうだが、砕石、砕砂の販売量は奈良県でナンバーワンの実績を誇る。
  会社そのものの設立は古く、昭和46年に大阪府、奈良県で1廃・産廃収集運搬業委託を開始したのが始まりである。昭和60年には、京都府宇治田原町にて砂利採取業を開始したが、採取規制が年々厳しくなってきたことから、御所市で砕石業を始めた。現在、関連の建設会社、運送会社、産業廃棄物処理会社など合わせて60名程度の陣容で運営している。
  砕石事業をまかされているのは、同社の山本譲二専務取締役。20代の若さであるが、先入観のない視点が功を奏し、的確に顧客のニーズを捉え、着実に業績を伸ばしている。
  今回の『サンドガリバー』導入も、このような姿勢の一例。高まるコンクリート用骨材への要求を満たすため、昨年の6月頃から検討し始め、11月には早々と一基目を導入した。検討をするにあたり、同機を開発した鳥取県のナカヤ実業まで役員全員が見学に行くほどの力の入れようだった。今年5月に2基目を導入し、6月現在2基が稼働している。
  同社は以前から、コンクリート用骨材に注目し、砕石業を始めた時からこの分野に特化することを目指していた。当時、既に道路用の下層路盤材が再生骨材に移行しつつあり、「いずれ道路向けだけでは立ちゆかなくる」(山本専務)ことを見越していたからだ。当初の目的通り、現在はほぼ100%がコンクリート用骨材である。
  同社の運搬エリアは県内と大阪府、和歌山県の一部。新しい目玉商品として「ガリバー砂」(サンド・ガリバーで磨いた砂の呼称)の営業に力を入れており、半年足らずで、20工場に納入するまでになった。同社の原石は花崗岩。従来の砕砂の吸水率がこれまで1.4〜1.5あったものが、0.8〜0.9に下がり、単位水量も平均8〜10kg/m2程度減らすことができ、ユーザーからの評判は上々だという。
  納入先の斑鳩生コンクリート工業(株)本社:奈良県生駒群斑鳩町、代表取締役:古川正雄)には、今年の4月からガリバー砂を納めている。同社の出荷先は京奈和自動車道を初めとする土木工事が多く、より厳しい品質管理体制を要求されている。公共工事費が削減され、工事件数が減少する状況下、コストの削減、品質管理、安定供給が以前にも増して差し迫った問題となりつつある。
  奈良県は「海無し県」であり、同社が位置する地域では、骨材は京都の城陽方面の山砂が主流。同社でも100%同地域の山砂を使用してきた。しかし、天然の骨材が年々減少傾向にあること、同地区からの運搬距離が長く、運賃コストの負担が大きいことなどから「新たに安定した供給先を探していた」(井上和郎・同社取締役工場長)。そんな折、山本商事からガリバー砂を紹介され、100パッチ以上の試験練りを行った。選定にあたり重要視したのは、アルカリ骨材反応の有無と、粒形、粒度がJISの基準を十分クリアしていることであった。
  単位水量は山砂100%の頃に比べ山砂と砕砂(ガリバー砂)混合では同程度であり、結果は上々だという。今は山砂とガリバー砂をブレンドして使っており、山砂の割合が多い。しかし、「いずれ50%程度まで引き上げたい」考えだ。というのも「急激に材料を代えることで現場を混乱させることを危惧して」の配慮なのだ。
  この地域は全国的に見ても、生コン単価の高い地域。しかし、工事件数も減少していることから、油断をすると価格のたたき合いに陥りかねない。
  価格勝負にならないよう、同社は「品質で勝負し、より一層の品質向上を心がけたい」(古川社長)としている。
  この地域で上位クラスの出荷量と、厳しい品質管理体制を誇る同社。品質で勝負しているだけに、骨材に対する評価基準もかなり厳しいようだ。逆に言えば、同社で認められる骨材ならば相当のレベルのものだと言えるのではないだろうか。
  山本商事では、このようなユーザーの満足度を高めることに真剣に取り組んでおり、ISO9001の認証取得を契機として半年に1回から、2回顧客を訪問とした際に顧客満足度調査のアンケート用紙を渡している。「顧客の満足度を高めるには常にそのニーズをくみ取ることが必要だが、顧客の本音を面と向かった場面で引き出すことは難しい。アンケート用紙を介在させることで、言葉では伝えにくいことも書いていただけるようになった。不満を持ったまま買ってもらうわけにはいかない。」と山本専務。そして、引き出された顧客のニーズを満足させるため「即、対応」をモットーとし、「打てば響く」迅速な行動を社員が一丸となって実行している。調査以外にも、常に現場情報を共有し、対応するため毎日、1日の最後にミーティングをしているという。
  今後の予定としては、砕石プラント(500トン/h)を増設し、供給体制を強化する。
「当社は1にも2にも品質の向上を目指し、顧客に自信を持って勧められる製品作りを心がけている。ガリバー砂は自信を持って勧められる砂。営業にも力を入れている。現在は2基稼働しているが、より安定して供給できるよう体制を整えていく」(山本専務)

  ガリバー砂他問い合わせは山本商事株式会社:
  〒639--2254
  奈良県御所市大字古瀬1234番地の1
  電話0745・67・2202(担当:営業部松本)。

出典:コンクリート工業新聞 2004年6月17日

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