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海砂採取全面禁止/愛媛県、4月以降の動向を注視
〜ポイントは品質問題、地域事情を勘案し検討〜

 愛媛県では、海砂採取が禁止となる4月以降に公共事業などの細骨材供給に影響が出てはいけないという判断から、01年2月から骨材対策委員会において建設用細骨材の安定供給のための対策を協議してきており、02年12月に報告書をまとめた。県としては今後とも、基本的にはその報告書の内容に沿って対応していく方針のようだ。
  報告書によると、県内の細骨材供給実績は01年度が305.06万m3であり、内訳は海砂(九州など県外産も含む)223.46万m3(構成比73.3%)、砕砂77.68万m3(25.5%)、輸入砂2.73万m3(0.9%)などとなっている。
  一方、96年度の細骨材供給実績は400.21万m3であり、内訳は海砂312.37万m3(78.1%)、砕砂76.67万m3(19.2%)、山砂10.42万m3(2.6%)だった。96年度から01年度にかけて、全体の供給量は漸減傾向が続いてきていたが、一方で砕砂の供給量は01年度と96年度とでほぼ同量となっており、細骨材供給の全体に占める砕砂の割合は高まっている。
  それを踏まえ報告書では、今後各年とも02年度想定量(290万m3)と同量の細骨材需要があると仮定して、そこから代替材種類別供給可能量を算出している。それによると290万m3のうち、砕砂が151万m3と半分以上を占めると見ている。以下、高炉スラグ49万m3、加工砂(まさ土)48万m3、移入砕砂(石灰石砕砂など)17万m3、銅スラグ15万m3、移入海砂7万m3、輸入砂3万m3となっている。
  ただ、現在の経済情勢からすると、現在の実際の供給量は、報告書の時点での数値(290万m3)よりも少なくなっていることが予想される。
  瀬戸内海沿岸の各県によって地域事情が異なっていることから、他県の状況と一概に同じになることは考えられないが、愛媛県では、4月以降にどのように変化いくかを今後も注視していくこととしている。
  県内の状況では、東予地区では銅精錬所があることから、銅スラグの供給が可能である。
  南予地区は地理的な関係から、現在高炉スラグや石灰石砕砂が大分から移入されている。
  また、県内砕砂業者の供給能力も十分である。
  県では、こうした地域事情も勘案して代替材の検討をしていかなければいけないとしている。
  細骨材の最大需要者である生コン工場からは、海砂の方が粒形の関係から品質管理上有利であるという話を聞くことがあるが、最近では砕砂加工の技術向上により丸みを帯びた砕砂も供給できるようになっているようだ。
  県ではリサイクルの観点から、量的には微量ではあるが、ゴミ溶融スラグ、廃ガラスリサイクル材などの代替材利用も検討している。
  また、基本的に需要者側が海砂代替材としてどのような細骨材を選択するかは、市場の原理によると考えているようだ。行政としてスキームは示せるが、細骨材として何を使用するかは個々の事業者の選択に委ねられるとしている。
  生コンなどの材料単価については、市場価格を調査し決定されている。県では、毎年4、10月に前月の状況を見て改訂しているようだ。
  変動の状況は物価版などでモニターし、単価の変動も注視していくこととしている。
  代替材の検討において報告書では、交通量問題、環境問題も検討されている。砕砂増産の影響としては、18年間でゴルフ場1つ程度の森林がなくなると算定されており、森林への影響はあまり大きくはないと報告されている。また、砕砂運搬の増加による大型車交通量の増加についても、影響はさほど大きくはないと報告されている。
  県では、海砂採取禁止に伴い、一番憂慮している問題が品質の問題としている。
  細骨材の最大需要者である生コンへの影響が大きいと考えており、行政として品質をしっかりと監視していきたいとしている。
  また、生コンを供給する側の対応として、愛媛県生コンクリート工業組合の品質管理監査会議が中心となり大きな役割を果たしてもらえるよう期待しているようだ。
  県においても、愛媛県建設研究所(松山市)が生コンの品質を調査・研究していくこととしている。

 愛媛県では現在、沿岸5海域で海砂採取を認めている。肱川河口地先66万m2および大三島周辺4カ所(大三島町小横島地先40万m2、大三島野々江下坂地先59万m2、大三島下坂地先28万m2、伯方町北浦地先40万m2)167万m2の計233万m2である。
  海砂採取は、県が決定する年間の認可総量の範囲内で、半年毎に砂利採取事業者の採取量が認可されている。05年度に採取認可を得た事業者は10社、認可総量は273万1千m3である。
  なお、過去の認可総量は、04年度は278万7千m3、03年度は288万9千m3、02年度は300万m3、01年度は335万m3となっており、近年は漸減傾向となっている。

出典:セメント新聞 2006年2月20日

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