KOMATSU
経営・技術イノベーションコマツ・ソリューション鉱山採石テクノロジ業界情報インフォメーション耳寄りリンク集

HOME > 業界情報 > SAISEKIコラム
業界情報
SAISEKIコラム 砂

ダンプが足りない〜羽田埋め立て、千葉山砂の供給本格化

 羽田空港再拡張D滑走路建設工事の残りの埋め立て工区(第一工区)が8月20日に着工した。これにより、山砂などによる埋め立て需要がいよいよ本格的に動き出した。また、これまで低調だった東京湾岸部を中心とした生コン需要も、秋口から繁忙期を迎える見通しだ。こうしたなか、山砂を採取場から港(主に木更津港、袖ヶ浦港)まで運搬する車両が未だ十分に確保されていないため、羽田、生コン向けとも供給が滞る可能性が高くなってきた。

安定供給へ値上げ不可欠

 同工事は3月31日に着工した。当初からダンプの不足により、大幅な出荷の遅れが懸念されていた。しかしある業者は、これまで東京湾岸部を中心とする生コン需要が低調に推移していたことから、生コン向けはこれまで通り安定供給を続けながら、羽田向けも港ヤードにあらかじめ備蓄していた在庫を取り崩すことにより、要求に対し8割程度(5〜7月で240万m3)の出荷ができたという。しかし、徐々に港ヤードの在庫が底をついてきている。山元の生産・出荷能力は十分だが、山元から港へと輸送するダンプの台数が不足している。
 工事の円滑な遂行には事故防止が重要であるため、関係8団体で構成する羽田空港山砂納入安全協議会(松田紀道会長)と国、JVとの話し合いにより、同工事向け輸送をするダンプは木更津地区ダンプカー協会に加入し、同協議会が開催する安全講習を受けることが必要と決められている。このため木更津地区ダンプカー協会への登録台数は、これまで未登録となっていた地元車両や県外車両の加入で増加し1600台を超えているが、登録のみの車両や採算に合わず引き返す県外車両(北海道から沖縄まで)も多いため、必要台数には程遠い状況だ。
 羽田空港山砂納入安全協議会、国土交通省、地元自治体、JVの間で取り決められた羽田向け山砂運搬に関する規則も供給に大きな影響を与えている。県内37事業所から港までの運搬ルート、運搬時間(山砂工場出発が朝6時から夕方6時まで)の規制に加え、山砂業者は生コン向けの運搬時間に関しても7月17日から、羽田に準じて自主規制している。また、過積み取り締まりが強化され積載量が減少。
 これらにより、運搬ルートで渋滞が引き起こされ、運搬回数は大幅に減少している。このため、ダンプ運転手の水揚げは2〜3割減少。山砂業者はこれを一部補填するなどして運転手の引き止めや確保に努めている。
 「これまでに達成された生コン向け山砂の値上げ(トンあたり100〜400円)は、羽田規制の影響による運搬コストアップで一気に帳消しとなった。今後も車両を確保し安定供給していくためには、羽田向け、生コン向けともさらに200〜300円の値上げが必要」との声が強い。適正価格をめぐり、選別出荷は加速しそうだ。
 こうしたなか、羽田再拡張D滑走路建設工事向けに山砂を納入するダンプについて、9月1日から、指定土源(羽田向けに指定された山砂採取場)から山砂を運搬する車両(ETC車限定)の高速道路使用料をJVが全額負担することになった。羽田再拡張D滑走路建設工事のJV15社と羽田空港山砂納入安全協議会、国土交通省、千葉県、市原市、袖ヶ浦市、木更津市、君津市、富津市、千葉県警が8月31日に山砂連絡会を開催して決定した。
 以前から、「羽田JVや国土交通省から高速道路を極力使用するよう指導を受け、試験的に高速道路を運行させているが、高速料金の負担は予想以上に大きく、採算に合わない」(山砂業者)状況だった。
 羽田向け山砂運搬車両が高速道路を通行することで、燃費向上によるNOXなどの排ガス発生量の減少、一般道路の渋滞、振動、騒音、粉塵の発生が緩和される。運搬回数の増加や運搬コスト減少により、ダンプの確保にプラスとなると期待されている。しかし、生コン向けのダンプは高速道路を走行する場合、自己負担となるため、コスト高は避けられないと見られている

 
 

出典:セメント新聞 2007年9月17日

このページのトップへ

採石コラム記事一覧業界情報インデックス

Copyright (C) 2007 Komatsu Ltd. All rights reserved. ご利用上の注意 | お問い合わせ | サイトマップ
HOME