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SAISEKIコラム 砂

砕砂の出荷好調

 今年3月から中国産川砂の輸入が停止した。阪神地区は良質の天然骨材資源に乏しいことから、これまで中国産川砂を生コン用骨材として多用していたが、現在までに九州産海砂、砕砂、石灰石砕砂、水砕スラグなどへの切り替えが進んでおり、砕砂を増産する設備投資の動きも相次いでいる。ここでは、同地区の砕石業界の現状について、山本和成日本砕石協会関西地方本部長に話を聞いた。さらに、かつて中国産川砂の多くを扱っていた大阪府砂利石材協同組合と、同地区を代表する砕石業者である大阪砕石工業所の現在の取り組みを紹介する。

07年度上期 砕砂出荷10%増
  高規格砕砂研、来年開く〜山本和成 日砕協関西地方本部長にきく

  ――07年度上期の砕石業界の出荷状況はどうですか。山本和成本部長
  山本本部長 大阪府内について言うと、近畿砕石協同組合の調査によれば、生コン向け砕石の出荷量がほぼ前年並みであり、砕砂は10%以上増加している。
  月別でみると、8月以降は生コン向け砕石、砕砂とも、出荷の動きがやや鈍化している。これは6月20日に改正建築基準法が施行されたことにより、建築着工が停滞している影響とみられるため、いずれ解消するだろう。大阪市内をはじめ都市部のマンション建築向けに生コン需要は引き続き底堅い。
  一方で、道路用は路盤材向け、合材向けとも、公共事業の減少やRC材への切り替えなどの影響を受けて、年々減少傾向にある。
  ――砕砂の出荷が大きく伸びています。
  山本本部長 砕石業者が砕砂設備を相次ぎ新増設させているからだろう。生コン業者の側にも、天然骨材が減少したことにより、細骨材として砕砂を使用せざるを得ない事情がある。砕砂は、粒形についてはいくら改善しても天然骨材にはかなわない。生コン業者は、砕砂の特性を理解し、どう活かして利用していこうと試行錯誤していると思う。
  ――04年に有志砕石業者8社で高規格砕砂研究会を立ち上げています。
  山本本部長 同会は、標準以上の品質の砕砂を複数の事業者が製造し、将来の砕砂拡販を目指してオーソライズ化することを目標としている。その第一歩として標準規格である新JISを全社が取得しようという話になり、各社が新JISを取得した後に、改めて会議を開くこととした。
  会員の新JIS取得は昨年から徐々に進んでいるので、最初の段階はクリアしたと判断している。来年早々にも会議を開き、高品質とは何かなどを検討する段階に入った。一方でJIS規格自体の見直しが進んでおり、その内容も勘案して議論が進んでいくだろう。
  ――阪神地区内の需給の地域差はどうですか。
  山本本部長 大阪市都心部は工事物件数が多く、周辺部へ行くほど少なくなっている。
  骨材に求められる品質も、都心部は高強度コンクリートを使用した建物が多く、高強度コンクリートの需要がない周辺部とは異なる。都心部では高強度コンクリート向けに高品質の骨材を供給することも多く、高品質の骨材に慣れた需要家は普通コンクリート向けにも高品質の骨材を求めてくる傾向にある。
  ――阪神地区は粗骨材の分割納入が特徴です。
  山本本部長 阪神地区をはじめ関西では、昔から粗骨材を2015と1505に二分割して生コン工場に納入している。分割納入において難しいことは、需給バランスだ。2015はサイズの上限と下限の差が5ミリしかないのに対し、1505は差が10ミリと広いため、必然的に1505の生産量が多くなる。生コン工場からは通常、2015と1505を同量ずつ注文が来るため、どうしても1505が余ることとなる。かつてならば1505は道路向けに需要が多く、さほど問題がなかったが、道路用の需要が減少したことによりバランスが難しくなっている。
 関西では他地区と比べて、混和剤などの薬品を多用する生コン業者が多い。薬品がどの程度、生コンの品質に影響を与えているのか不明だ。
  ――関東など各地で石灰石骨材が拡販しています。
  山本本部長 石灰石砕砂は普及しているが、粗骨材はまだ流入していないが、脅威は感じている。石灰石が東京湾岸地区で普及しているのは、関東での販売価格が高いからだろう。
  ――輸送について特筆すべき問題はありますか。
  山本本部長 大阪府が「大阪府生活環境の保全等に関する条例」を改正し、09年1月から排ガス規制未適合車両の運行を禁止する。大阪府内はほぼ全域が適用されることになる。
  したがって、大阪府内の砕石工場からの出荷および他府県から大阪府内への搬入について未適合車両の運行が不可能となる。ダンプ確保に苦労する砕石業者も出てきそうだ。
  ――今後の展望はどうでしょうか。
  山本本部長 生コン用砕石の出荷量が横ばい、砕砂は増加、道路用は減少という傾向は、ここ数年間続いている。来年度についても、今年度と同様の傾向が続くのではないかと予測している。
  中長期的にみると、人口の減少などを反映して、骨材需要は減少していくものと思われる。各社とも知恵を出し、他産業への事業展開なども必要となってくると思う。

出典:セメント新聞 2007年12月10日

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