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SAISEKIコラム リサイクル

建設発生土、廃プラなど 廃棄物物流網を強化
広域収集 立地的不利を緩和

 セメントメーカーはセメントの原・燃料に使う廃棄物の物流網を拡充している。建設発生上や廃プラスチックといった廃棄物を大都市圏からセメント工場へ船で大量に運ぶ物流ネットワークの整備を推進中で、廃棄物の収集範囲を広げることによって調達の円滑化とともに、使用量を一段と増やすねらいがある。営業担当者の増員など廃棄物の調達体制も強化している。また、メーカー各社は燃料系廃棄物の使用量を増やす方針を掲げているが、このところ鉄鋼など他産業との競合もあって廃プラや木屑の処理単価が値下がり基調。今後調達にも影響が及びそうだ。

  昨年度のセメント業界における廃棄物・副産物の使用量は、2756万4千トンと前年度に比べ32万6千トン増えた。セメント需要の減少で、この数年頭打ちだが、セメントトン当たりの取込量を高めることによって2800万トン前後を維持している。昨年度のセメントトン当たり使用量は14キロ増の375キロと過去最高を更新した。
  特に増えているのが木屑、廃プラスチック、廃油などの燃料系廃棄物。原料系はセメントの成分上の制約があって大幅増量は難しいことから、最近は処理単価の有利な廃棄物への入れ換えが目立つ。その中でも建設発生土の伸びが著しく、昨年度は2.3倍の62万9千トンを処理した。
  燃料系廃棄物や建設発生土は大都市圏で大量に発生する。一方でセメント工場は全般に地方に立地し、また都市圏にあっても工場が集中するなど廃棄物収集に有利とはいえない。セメントメーカーが廃棄物の収集範囲を広げ、全国規模の物流網を整備する背景に、こうした立地的不利を緩和する目的もある。
  三菱マテリアルは北海道から関西までの13の港に廃棄物の積出拠点を設置、関東で発生した建設発生土を青森、九州両工場に運ぶなど広域輸送を展開している。太平洋セメントも関東、中部、関西の港に建設発生土の出荷拠点を確保し、大都市圏とセメント工場とをネットワーク化している。宇部興産は廃棄物の集荷基地を関東、中部、関西に四か所設置、建設発生土や廃プラを宇部、苅田両工場に運んでいる。少量輸送にはフェリーを利用している。また、下水汚泥の輸送にはJR貨物を採用しており、最近愛知県からの受け入れも始めるなど収集範囲を拡大している。
  三菱マテリアルが今後六か所の積出拠点を新設するなどセメントメーカー各社は廃棄物の物流ネットワークの拡充を進める方針。セメントメーカーはセメントの大量輸送を得意とする。物流設備を含めそこで培われた経験が廃棄物の物流にも活かされている。
  廃棄物の調達体制も強化している。宇部興産は今月1日に資源リサイクル部を資源リサイクル事業部に変更し、人員を17名から28名に増やした。太平洋セメントは4月にゼロエミッション事業部を環境事業カンパニーに移行、廃棄物の種類別に営業グループを設置するとともに、全国8支店に環境事業営業部を置いた。また、デイ・シイが昨年10月に環境リサイクル推進部を新設したほか、日鐡セメントはリサイクル事業の一切を、この7月に新設した資源リサイクル部に集約した。
  セメントメーカー各社は燃料系廃棄物の増量を急いでいる。燃料代替率「50%」を目標に掲げるメーカーが多い。ただ、石炭価格の高騰もあって、鉄鋼メーカーや製紙会社なども廃プラや木屑の受け入れを増やしており、燃料系廃棄物市場は競争が過熱気味。処理単価も下降している。メーカー各社はこうした情勢を踏まえて燃料系廃棄物の多様化を進めて燃料代替率を高めていくという姿勢である。

出典:コンクリート工業新聞 2004年10月7日

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