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コンクリート用粗骨材に溶融スラグ 〜産官学で公開実験〜

 鳥取県建設技術センターと鳥取大学、鳥取県生コンクリート工業組合、鳥取県西部広域行政組合および山陰地区砕石協同組合は昨年11月24日、倉吉市内の同センター試験棟でごみ溶融スラグを粗骨材に用いたコンクリートを製造して、その性能(品質、施工性等)を確認・体験する公開実験を行った。鳥取大学工学部の井上正一教授が指導し、生コン工場やセメントメーカー、国交省中国地方整備局鳥取河川国道事務所、および県当局など約60人の関係者が参加。地元テレビ局も取材に訪れるなど、一般市民の関心も高めた。

 溶融スラグは一般ごみを焼却した残渣を摂氏1200度以上の高温で処理して得られる。鳥取県内で稼働している施設は2カ所。米子市クリーンセンターは粒状の水砕スラグを、エコスラグセンター(県西部広域行政組合)は空気で冷却した塊状の空冷スラグを製造している。水砕スラグは県のモデル事業として02年度から土壌舗装や路盤材、コンクリート製品用細骨材、小型重力式擁壁等に利用されてきた。
  公開実験で対象としたのは粒径が15〜20ミリ程度の空冷スラグで、コンクリート用粗骨材としての利用の可能性を探った。
  エコスラグセンターの溶融炉は04年4月から稼働を開始し、1日あたり平均20トン製造している。混合溶融技術によるバーナー方式で、プラスチックを燃料の一部に使用しているため、骨材中にプラスチック残渣が含まれており、コークスベット方式で製造されたスラグに比べ品質が劣る。岡山県産砕石2005との比較ではスラグの密度は0.14グラム/cm3低く、吸水率は0.11%高い。
  コンクリートの製造実験には高炉セメントを使用。粗骨材に使用する溶融スラグの混合率(容積比)を0%、40%、100%の3種類を設定。水セメント(W/C)比が60%、45%の2通りで示方配合を決め、練り混ぜた。W/C45%の普通コンとスラグ混合率40%は省略し、4配合で試験練りを実施した。スランプは8±2.5cm、空気量4.5±1.5%。
  溶融スラグは表面にピンホール状の穴が多く空いており、生コンを練り混ぜる際に空気を多く巻き込むため気泡が発生しやすく、コンクリートの仕上げ表面に影響。色も黒いといった点が指摘され、参加した建設業関係者はコンクリートへの利用は難しいのではないかとし、消極的な姿勢を見せていた。
  テストピースを作成したあと、講堂に場所を移し意見を交換した。井上教授は「コンクリートの品質向上を考えるならば代替材の利用は避けたいところだが、細骨材は中国から輸入し、粗骨材は岡山産砕石に頼っている。鳥取は骨材資源の乏しい県であり、”地産地消”の観点で考えるなら、地元で利用可能なものは積極的に使うことを考えることが大切だ」と述べ、協力を求めた。
  溶融スラグを安定供給するためには月500〜600トン程度ストックするヤードを確保する必要があるとし、トン500円前後の単価が設定されている。

出典:アグリゲイト 2006年1月16日

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