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06年度骨材資源調査報告書〜産総研

 産業技術総合研究所(産総研)地圏資源環境研究部門はこのほど、06年度骨材資源調査報告書を発行した。産総研では00年度から各地域における骨材資源に関する調査を行っており、06年度は関東甲信越地方各都県の骨材資源についてまとめた。各地域の特性や傾向などが豊富な図表、データ等で紹介されている。ここでは同報告書から、各都県の骨材の状況と将来の骨材安定供給確保に向けた課題について紹介する。

砕石業の抱える諸問題が凝縮

茨城
骨材生産量は1036万m3(05年)で、山砂利を中心とする砂利が39%、砕石が61%。川砂利(霞ヶ浦など)、陸砂利(利根川下流域)は減少傾向にあり、今後も同様の傾向が続くもよう。
砕石は、再生材の利用が進むにつれて減少している。砕石資源も、筑波山周辺などで筑波水郷国定公園の設定が行われ、都市化・観光地化などで採取は限界状態に達し、多くの砕石場が終掘に向かっている。笠間市など県北部へ移転した砕石場もある。

栃木
同県は、県南西部の足尾山地には石灰石、ドロマイト、珪石などの資源に恵まれ、日本有数の鉱業地域である。県中央部は河川砂利や陸砂利に恵まれる。
骨材生産量は2049万m3(05年度)で、砂利が24%、砕石が76%。
砂利は、県南東部で開発適地が減少し、採取の多くは県北部となった。今後、採取量の減少は免れられないが、県北部の資源が有効活用されれば、当面は資源枯渇の心配はない。
砕石は90年頃に比べて生産量が減少したものの、2676万トン(05年)で全国1位。関東平野への大供給地となっている。今後も首都圏への供給地としての役割を果たすと思われるが、一部では都市化により開発環境が低下しており、資源の的確な把握と有効利用を考える必要がある。

群馬
栃木、埼玉から安定供給があり、骨材生産量は少ない。骨材生産の25%が砂利、75%が砕石。
砂利は、県南東部に陸砂利が分布するが、流路近くに限られ、開発環境にも恵まれない。
砕石資源は基本的には恵まれているが、栃木県の足尾山地に比べて開発条件で劣り、開発が進んでいない。砕石需要の約4割を栃木、埼玉からの移入に頼る。

埼玉
骨材に占める砕石の割合が84%と圧倒的に多い。
砂利は県中央部の荒川中流域に分布するが、都市化により開発適地が減少、今後も漸減の見通し。
砕石は、分布が西部に偏り、開発上有利な関東山地の山麓部は資源が乏しい。群馬などへ移出があるが、栃木などからの移入が多く、自給率は73%。資源豊富な秩父地区への移転が急がれる。

千葉
房総半島の北西半部には新第三紀〜第四紀堆積岩が分布し、その多くが山砂利として使用可能。砂・礫・泥層が1250万m3採掘され、東京湾岸一帯に供給されている。粗目で硬質な砂は近年減少傾向にあり、輸入や移入に頼るようになった。羽田空港再拡張工事で大量に使用されると思われ、採掘・運搬にはかつての公害問題が再現されることのないよう配慮が望まれる。
砕石は房総半島南部、銚子半島にごく少量分布するのみで、全国で最も資源に乏しい。栃木、茨城のほか、高知、山口からも大量の砕石が移入している。港湾や流通システムの一層の整備が必要。

東京 
多摩川にはかつて豊富な川砂利、陸砂利が賦存したが、すでに掘りつくした。砂で少量利用されているのは離島の海浜砂。
砕石は奥多摩山地に広く分布する。砕石生産量は945万トン(05年)で、青梅地区から埼玉へ、八王子地区から神奈川へ移出する。一方、都の東部には栃木、埼玉や北海道、青森、高知などから移入。自給率は80年代の100%から64%程度に急低下している。都市化や環境保全の負担が大きいため、今後も生産が減少せざるを得ないが、山沿地区供給分の骨材確保は必要だろう。

神奈川
砂利は、かつては多摩川、相模川の川砂利、陸砂利、大磯丘陵の山砂利など比較的豊富だったが、ほぼ採掘しつくした。
砕石生産量は372万トン(05年)で、自給率は48%前後。東京や大分、青森などから移入がある。
都市化や環境問題で開発環境が厳しく、限られた資源の有効利用を図り、遠隔地からの移入も合わせて需要をまかなう必要がある。

甲信越・静岡は砂利が豊富

新潟
信濃川流域などに川砂利・陸砂利が分布。県東部の日本海沿いの砂丘砂も利用されている。
砕石は、砂利がほとんどない佐渡島や山間部で利用され、年間170万トンの生産と推定される。
骨材資源の90%を砂利が占め、骨材全体がほぼ自給状態。今後も有効利用や地区間の相互補てんにより、合理的・安定的な骨材確保を期待。

長野
長野盆地、松本盆地などには砂利が厚く堆積し、川砂利・陸砂利が豊富。特に日本アルプスのふもとは砂礫の流下量が多く、災害予防のために川砂利採取が欠かせない。
砕石は県域の周辺部に露出する。生産量は380万トン。
骨材生産量の55%を砂利、45%を砕石が占める。広い県内がいくつかの盆地に分かれ、各地区で自給体制ができている。地区外からの多量の骨材供給が難しく、各地区で資源の正確な把握が必要。

山梨
甲府盆地には川砂利・陸砂利が豊富に賦存。川砂利が120万m3ある。ダムの貯水湖からの採取も行われている。
良質な砕石資源は開発対象となりにくい山間部に多い。自給率は128%で、静岡や東京、神奈川へ移出している。
骨材に占める割合は砂利38%、砕石62%。資源が豊富だが外部からの供給を受けにくく、県内で確実な確保が必要。

静岡
骨材に占める割合は砂利64%、砕石36%。
砂利は、大井川、天竜川、安倍川の川砂利・陸砂利、小笠丘陵の山砂利、遠州灘砂丘の山砂など種類・量とも豊富だが、いずれも県中・西部にあり、県東部は資源がない。今後も砂利が重要な役割を果たし続けるだろうが、活用されていない風化した砂利の有効活用が課題。
砕石は、資源が山間部にあり開発が難しい。砂利に恵まれない伊豆半島などで採取され、不足分は山梨、愛知などから移入し、自給率75%。海に面しており、県内産骨材と移入骨材の組み合わせにより、安定供給が可能。

出典:アグリゲイト 2007年4月23日

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