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ハイデルベルグがハンソンを2.3兆円で買収〜骨材3.5億トンのトップに

世界第4位のセメントメジャー、ハイデルベルグセメント(ドイツ)が英国に本社を置く建材大手、ハンソンを買収することで合意し、近く手続きが完了する見通しとなった。ハンソンは米国、英国を中心に骨材事業を主力に展開しその販売量は2.5億トンと大きく、売上高は生コンなどを含め1兆円に上る。同社の買収によりハイデルベルグは売上高が2.4兆円、骨材販売量3億5500万トンとなり、今年リンカー(豪州)を買収してトップとなるセメックス(メキシコ)、ラファージュ(フランス)に次ぐ3位となる。セメントメジャーの企業買収が再び活発化しているが、ここ数年は生コン、骨材を主力とする大企業を傘下に収め垂直統合を進める動きが目立つ。

 ハイデルベルグとハンソンは5月に買収で合意した。当時のハンソンの株価に29%のプレミアムをつけた1株11ポンドで公開買い付けを実施しており、8月中にも完了する予定。買収金額は140億ユーロ(1ユーロ=164円換算で約2兆3000億円)に上り、セメックスのリンカー買収額(約1兆8000億円)を上回るセメント・建材産業史上最高となる。
  ハンソンは英国、米国などで骨材、生コン企業などを買収して事業規模を拡大し、06年12月期の売上高は41億3270万ポンド(1ポンド=242円換算で1兆円。以下同じ、前年比は現地通貨ベース)で前年同期比11%増加。営業利益は1340億円で15.2%増加しており、営業利益率は13.4%。純利益は960億円で1.6%増だった。
  製品別の販売量は骨材が2億5080万トンと多く、これは世界トップのラファージュ(2億6190万トン)に次ぐ2位。生コンは2140万m3で、その他アスファルト、レンガなどの販売量も多い(セメントは280万トン)。
  地域別の売上高は、米国が4840億円とおよそ半分を占め、英国3030億円、豪州・アジア1470億円、欧州660億円となっており、いずれの地域も増加している。製品別には、骨材が米国で2740億円、英国で2100億円となっており、その他の地域を含めると6000億円を超える。
  骨材資源の確保量は米国で128億トンに上り、これまで主に企業買収で拡大してきた。環境規制のため資源開発は難しくなっており、収益体質と併せ、これがセメントメジャーにとって魅力となっている。
  ハンソンを買収するハイデルベルグセメントはドイツに本社を置き、世界50カ国に展開する。06年12月期の売上高は92億3400万ユーロ(年末の1ユーロ=156円換算で約1兆4400億円)。ラファージュ2兆6380億円、ホルシム(スイス)2兆3490億円、セメックス2兆1530億円に次ぐ、メジャー4位だった。
  売上高は前年同期に比べ18.3%増加。営業利益は2280億円で44.6%増加し、営業利益率は15.9%。純利益は1600億円で2.2倍に急増した。04年にドイツのセメント需要減、価格下落などで赤字になったが、以後急速に回復し、世界各地で買収を進めて拡大している。
  セメント販売量は7970万トン、生コン3110万m3、骨材1億400万トンで、いずれも2ケタの増加。売上高はセメントが8310億円、生コン・骨材3700億円、その他(プラント、商事など)2930億円となっており、セメントが6割を占める。
  地域別売上高(その他部門除く)は、欧州・中央アジア6600億円(23%増)、北米3820億円(14%増)、アジア・アフリカ・中東2030億円(23%増)。アジアではインドネシア子会社の売り上げが増えているほか、中国、インドで拡大している。
  この両社を単純合算すると、売上高は2兆4400億円、営業利益3620億円、純利益2560億円となる。売上高は06年実績を基にすると、ホルシム、セメックスを抜いて、ラファージュに次ぐ2位だが、今年になってセメックスがリンカーを買収し売上高は2.7兆円規模とトップになるため、ハイデルベルグは3位となる見通しだ。
  また、セメント販売量は8250万トンで4位と変わらないが、生コンは5250万m3でセメックス(リンカーを加え9000万m3)に次ぐ2位、骨材は3億5500万トンと大幅に増え、ラファージュを抜いてトップとなる。
  世界のセメント産業の再編は01年のラファージュによるブルーサークル(英国)の買収で一段落していたが、04年から再び活発化してきた。セメックスが生コン最大手のRMC(英国)を買収したのに続き、05年にホルシムがアグリゲイト・インダストリー(英国)を買収。さらに昨年10月にセメックスがリンカーに敵対的TOBを実施し、今年4月に同意を得ている。
  ハイデルベルグのハンソン買収はこれに続くもので、買収金額は一連の案件のなかで最も高い。04年以降の大型買収はいずれも生コン、骨材を主力とする企業の買収である。セメントからの垂直統合による市場の安定と、貴重となってきた骨材資源の確保を狙ったものとされている。

出典:アグリゲイト 2007年8月13日

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