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コンクリート用 再生骨材JIS化へ
経済省 3月20日を目処に

 リサイクル材の推進の国策に伴って、コンクリート廃材などから製造した材料(RC材)を路盤材向けに再利用するケースが全国で増加しているが、ここにきてその再生骨材をコンクリート向けに使用する動きが活発化している。鹿島建設や清水建設など大手ゼネコンではすでに再生骨材を使用したコンクリート構造物を建てているほか、利用技術と再生骨材の循環システムの確立を目的に研究会を創設している。一方、国は今後増加が見込まれるコンクリート廃材の利用促進を図るため、コンクリート廃材を原料とする骨材(再生骨材)のJIS化を決め、原案作成作業を2002年に日本コンクリート工学協会(JCI)に委託した。これを受けてJCIは再生骨材標準化委員会(委員長=埼玉大学教授・町田篤彦氏)を設置し、JIS原案の作成作業を行っていたが、昨年秋、コンクリート塊を原料として普通骨材と同等の性能を有する「コンクリート用再生骨材H」のJIS原案をまとめた。そのような背景の中で、2月2日に日本工業標準調査会・土木技術専門委員会(委員長=愛知工業大学・長瀧重義氏)が開かれ、「コンクリート用再生骨材H」の規格が審議、承認された。これを受け、経産省は3月20日を目処にJISとして公示する方針を固めた。
  今回、JIS化される見通しとなったコンクリート用再生骨材Hはコンクリート廃材に対し、破砕や磨砕、加熱すりもみなどの高度な処理を行い、骨材に付着したセメントペースト分を除去して限りなく普通骨材に近づけたもの。粗骨材・細骨材の規格があるが、その品質基準(JISA5308付属書)は普通骨材とほぼ変わりがない。このため、普通骨材と同様に生コンや二次製品に使用することができる。
  これまでは再生骨材を構造物に使用する場合、建築基準法に基づく国土交通大臣認定を取得しなくてはならないという制約があった。JIS化に伴って一般的に使用できる道筋が開けることになる。しかし、普及促進のためにはまだ課題があるという。
  規格作成の作業にあたったJCIの再生骨材標準化委員会の町田委員長は再生骨材Hの普及促進のために「まず生コンJISの使用材料への追加が必要」と語る。再生骨材の規格だけができても、ユーザーの規格に入っていなければ出荷は見込めないからだ。また、設備や消費エネルギーの問題から骨材の製造コストが割高となるため、普及には「国の支援が不可欠」としたほか、運搬コストが上乗せされると、価格がさらに高くなるため、「大規模団地や原子力発電所などの建て替え現場で場内使用されるのではないか」としている。

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  またJCIは現在、品質基準を段階的に緩和した再生骨材M、LのJIS原案についても策定中だ。ともに骨材規格ではなく、「再生骨材を用いた再生骨材コンクリート」の規格としてJIS化を目指し、作業が進められている。
  H、M、Lの規格の中で、最も品質基準が緩やかな「再生骨材Lを用いた再生コンクリート」はジョークラッシュやトロンメルなどの篩があればコンクリート塊から製造が可能な骨材を用いて作る再生コンクリート。再生骨材L自体は中間処理などの問題も残るが、砕石場でも製造が可能だ。
  用途は標準品が裏込めコンクリートや捨てコンクリートなど強度や耐久性が要求されない部分に限定し、コンクリートの強度は18N/平方ミリメートルとした。再生コンクリートLには強度の上限値を24N、用途範囲を若干広げた仕様発注品もある。このJIS原案は3月末を目処に策定される見通しで、次回の土木技術専門委員会での審議を経て、今年早い内にJIS化される見込みだ。
  一方、「再生骨材Mを用いた再生コンクリート」はHとLの中間の規格で、Lに比べて用途、強度に幅を持たせたものになる予定だ。製造には篩い分け、粒度調整などの工程がLよりもやや複雑になる。これは来年度中を目処に原案を作成、JIS化させたい考えだという。
  再生骨材の規格化が進む中、砕石業界では道路向け同様に需要がリサイクル材に取って代わられることが懸念されている。
  再生骨材Hは現時点では、現場が限られ、数量もそれほど発生しないとみられているため、砕石需要への影響は少ないようだ。しかし、再生骨材MやLを使用した再生コンクリートは、コンクリート廃材が発生する場所が限られる可能性があるが、需要はある。ユーザー側の意見やバージン材との混合しようなど一概には言えないが、国策である「循環型社会の形成」の促進が図られれば、公共物件では砕石と競合する可能性が高くなりそうだ。

出典:日本砕石新聞 2005年2月15日

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