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骨材値上げに動く 〜千葉砂/トン300円以上値上げ、東京砕石/輸送不足を懸念〜
ダンプ社有化の動きも

 千葉砂生産業者が4月以降の出荷分からトン当たり300円以上の値戻しを求め、値戻し交渉を本格化させている。千葉砂生産業者は、羽田空港拡張工事に伴うダンプ不足を懸念して、運転手の確保へ動いており、一部では社有化の動きも出てきている。

 千葉砂を輸送するダンプ車はかつて、千葉砂生産業者の社有車が約半分を占めていた。しかし、近年の需要減で社有車は漸減され、現在では2割程度に留まっている。このため、現在は個人ダンプなどの傭車に頼っている。社有車が減少したことで、ダンプ運転手の意見は反映されにくくなり、運賃はこの数年下落傾向にあり、運転手の廃業も相次いでいた。
  こうした中、来年度から羽田工事が開始される。羽田工事では3年間で3000万m3の需要があるとみられており、これを千葉砂生産業者が供給するには今年度の生産量の約2倍が必要になる。しかし、輸送手段は現在の体制にあったものになっていることから、現在、千葉砂生産業者の間ではダンプの確保が課題となっている。また、燃料費高騰の影響で仕事があっても動かさないダンプ運転手も出てきており、国交省が公表している車両登録台数以上にダンプの逼迫感は増しているという。値戻しについて生産業者は「値戻し額のうち300円は運転手が赤字にならない最低ライン。これに買い替え費用やリース料などは含まれていない」という。
  これまでプロジェクトがあった場合には、周辺地域からダンプの応援があったが、今回の羽田工事では周辺地域でもダンプ車が減少していることから期待は薄い。また、ディーゼル車排出ガス規制やNOx・PM法の影響で、これまで規制未対応だったダンプ運転手がコストを負担しなくてはいけなくなる。生産業者は「現状の運賃では、設備投資しても回収できる見込みがないため、規制未対応車が設備投資をしてまで応援に来るとは考えにくい」と話す。さらに羽田工事向けの運賃がよければ、規制対応車も羽田工事向けに流れる可能性が高い。このため、この値戻しが受け入れられなかった場合には、生コン向けダンプが逼迫する恐れがある。
  このような状況下、生産業者の中には、羽田工事の実施前に、事前にダンプ運転手を囲い込む動きがある。また、車両の購入や運転手の社員登用などを行い、再度ダンプを社有化する業者も出てきた。羽田の工事の施工期間や納入価格はまだ公表されていないため、具体的な囲い込みや社有化へ動いている会社は少ないが、工事の詳細が公表された後には、運転手の囲い込みを行う動きが活発化しそうだ。こうした現状を受けて、値上げが受け入れられなかった場合について千葉砂生産業者は「ダンプが手配できなくなり、我々は生産しても輸送できない。生コンも製造できなくなり痛手だけが残る」と語っている。

東京の砕石 値戻しが難航 生コン協組に協力要請

 東京の砕石業者が生コン向け骨材の値戻しに取り組んでいる。値戻し幅はアスファルト合材向けと同様にトン当たり300〜500円程度とみられる。東京の砕石は、アスファルト合材向けで昨年から今年にかけて値戻しを行い、成果を挙げていた。
  一方、生コン向けは、骨材業者の苦しい状況″を十分に理解はいただいているものの、値戻しの具体的有額回答の取付は難航している。要因としては、生コンの市況価格に都心部、多摩地区部、隣接県各地区間で大きな差があり、大口ユーザー(ゼネコン含む)に生コン価格見直しの説明が簡単ではないこと。また、生コン実勢価格の高い地区からみて、安い地区のセメントや骨材などの価格がおかしいのではないかとの不信感から来ていると思われる。このため、個別交渉と並行して、各生コン協組と一体になって各需要家団体に働きかけ(陳情)が必要との声が砕石業者から出ている。
  また、商流の多様化も値戻しに影響を与えている。かつて東京の砕石業者は六割近く直販していたが、商社を経由する商流が増加し、直販率は四割程度に低下している。この影響で骨材価格は以前に比べ、価格競争に晒されやすくなっていることから、今回の値戻しでは、生コンユーザーのみならず商社等へのPR活動が今後の鍵を握ってきそうだ。
  生産業者では、ダンプの輸送能力に対する懸念もある。先の道路交通法改正時に上昇したダンプ運賃が急落しているためだ。現在の運賃では「廃業」するかNOx・PM法の逃れるために「車庫飛ばし」などを行わないと維持できない情勢となっており、すでに摘発されるケースもできている。輸送力の適正確保が当面の大きな課題といえる。

東京砕石 輸送不足を懸念 生コン協組と共同研究

 東京都砕石工業組合(金森芳男理事長)は今年2月、平成18年9月末でNOx規制対策地域での使用に問題が生ずると予想されるダンプの現況調査の実施に乗り出した。ダンプ車の減少による輸送不足が懸念されているためで、その結果、調査報告車両822台(昨年2月調査比112台減少)、うち168台(報告台数の20%)が18年9月末で規制基準の猶予期限切れとなることが判明した。まだ廃業か買換えを迷っている車が殆どである。市況回復がないと深刻な状況になると困窮している。
  昨年末に、三多摩生コン協組理事長から提案があった、共同購買・共同販売に対しては、工業組合の性格上共同販売は困難であるが将来の砕石生産計画、輸送力確保、品質の向上及び均一化など当砕石組合の発展には生コン側の知恵や協力が不可欠であり、双方が安定した発展のためにはどうしたら良いか?新年度早々にも「実務者レベル」による研究をすることになった。
  一方、東京を含む関東の砕石業者では価格競争の要因ともなる品質問題対応への動きが出てきている。日本砕石協会関東地方本部が昨年から実施している新JIS制度に基づいた砕石JIS取得支援研修会に同本部に所属する生産業者十社が参加し、砕石JISの取得に動いている。品質管理を徹底することで、価格競争から脱却する考えで、今月から第二弾の研修がスタートした。関東地方本部の副本部長も務める金森理事長は「品質保証の問題は、当本部で品質保証委員会(三橋春夫委員長)を設置し、やっとスタートしたばかりというのが実感だ。これから議論を深めていきたい」と語っている。

東京工組員出荷 今期大台割れの公算 来年度は918万m3 東京地区は増加予想

 東京都生コンクリート工業組合の組合員の今年度の生コン出荷数量は1000万m3台割れになる見込みだ。4月から1月の出荷実績は前年比5.3%減の823万m3だった。通期の仕上がり見込みは976万m3と前年実績より66万m3、率にして6.4%減る。工事の端境期などで東京地区(17区)の生コン出荷が激減している。
  東京の出荷も全国の傾向と同様にバブル以降、漸減している。ただ、民需の割合が高いこと、基礎需要が大きいため、その基調は比較的緩やかである。
  直近で需要が伸びたのが01年度から02年度にかけてで、東京地区で汐留など巨大再開発工事が集中したため。その終息の反動で03年度は前年より5%近く減ったが、04年度は六本木の旧防衛庁の跡地再開発、東京ミッドタウンが始まり、増加した。だが、今年度は再び減少に転じている。工事の端境期、工程の遅れなど要因は様々。東京地区生コン協組は今年度の出荷を480万8000m3と想定していたが、仕上がりは450万m3前後になりそうだ。一方で世田谷や目黒など玉川地区の出荷は好調だ。
  06年度の東京工組員の出荷想定は918万m3と一段と減る。ただ、東京地区協組は今年度見込みに比べ25万m3増の475万m3程度まで戻るとみている。

出典:コンクリート工業新聞 2006年3月16日

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