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栃木砕石 値上げ交渉再開〜業界の死活問題に

「今回の値上げを達成しないと、業界の死活問題に関わる」。
栃木の砕石業者が相次いで値上げを再開した。値上げ幅は各社によって異なるが03年度に各社が打ち出したトン当たり500―800円の積み残し分が交渉ラインとなりそうだ。ただ、この値上げ幅を打ち出した時期に比べ、燃料コストが大幅に上昇しているため、1,000円以上の値上げを求める業者もいるようだ。
ダンプが使用する小売軽油価格(全国平均)は、一昨年四月の1リットル当たり103円に比べ、約1.6倍の160円超となっている。特に栃木の砕石は片道100キロメートルを超える長距離で輸送されているため、コストの上昇が大きい。ダンプは1リットル当たり約2.3キロメートルしか進むことができないため、栃木の砕石を輸送するダンプは1回の燃料費が15,000円かかる。しかし、手取額は平均で約17,000円しかなく、運転手の手元には2,000円しか残らないという。このため、栃木県のダンプ車登録台数はピークの約5500台から約43%減の3100台にまで落ち込んでいる。このまま減少が続くと、砕石を生産しても輸送する手段がなくなる可能性がある。
また、砕石の生産で使用している重機類も大量の軽油を使用しているため、1か月で1台当たり100万円を超えるものもある。砕石生産業者は「低燃費型の重機に買い替えるにも初期投資が必要で、現状の砕石価格が続く限り、生産会社に設備を更新する原資は出てこない。事業継続のための設備投資も難しい」と語っている。
栃木の砕石が値上げする際に問題となるのは砕石生産業者の販売形態が異なる点だ。栃木の砕石生産業者には、生産した砕石をユーザーまで納める直販会社、生産した砕石を商社経由で販売する会社、これらを併用する会社の3形態が混在する。それぞれの立場によって、販売価格に対する意識が異なるため、これまで製販の意思統一が難しい面もあった。しかし、今回の値上げは1944年の道路交通法の改正以来、直販会社、商社経由で販売する会社ともに輸送面では足並みが揃いつつある。最大ユーザーでもある生コンの需要環境が悪化する中、大幅な値上げを達成したセメントのように出荷停止などの強硬な姿勢がとれるかにかかっていそうだ。
一方、栃木の砕石生産業者にとって今回の値上げは期待と不安が混在する。値上げが達成できなかった場合、ダンプ運転手の廃業や撤退に拍車をかけかねないからだ。砕石生産業者は「これまではなんとかやってこれた。(過積載や不正軽油など)ダンプ運転手も好んで違反しているわけではない。違反せざるを得ない状況に追い詰められている。燃料高のみならず、今回の値上げは死活問題に直結する」と語っている。

出典:コンクリート工業新聞 2008年7月10日

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