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首都圏向け石灰石骨材値上げ、10月から300円以上/太平洋セメント・日鉄鉱業

首都圏の石灰石骨材が下期から値上げされる。太平洋セメントは10月出荷分から工場への納入価格をトン当り最低300円、日鉄鉱業も10月出荷分から300〜350円引き上げる方針だ。両社とも「原油高による燃料費の上昇が要因」としている。太平洋セメントは今月中、日鉄鉱業は今月下旬から8月上旬をメドにPRを始める。
両社が値上げの主な要因とした船舶の燃料費(A重油)は2007年1月から1.5倍の91円(5月、石油情報センター調べ)に上昇している。石灰石の運搬を依頼している船会社はこれ以上のフレート運賃の引き上げを求めているという。首都圏に供給されている石灰石骨材は北海道や中・四国、九州など遠方から輸送された後、東京湾内で二次輸送されるケースが多いため、燃料費・フレートの上昇が売価に与える影響が大きい。

1隻の輸送量・ピークの半分

土・砂利・石材専用船隻数・輸送量また、石灰石骨材を輸送する船舶の減少も深刻だ。石灰石骨材を輸送する船舶(土、砂利、石材専用船)は、02年3月末には998隻あったが、昨年3月末では約43%減の561隻まで減少。このため、一度に輸送できる数量も744,316トンから約54%減の344,917トンにまで減っており、石灰石メーカーは船舶確保のため、値上げに踏み切った。太平洋セメントは「300円は事業継続のための最低ライン。交渉で理解していただけると思っているが、認めていただけない場合には供給が滞る可能性も十分ありうる」、日鉄鉱業は「出荷停止も辞さないという厳しい覚悟で臨む」と両社とも売り腰は強い。
ただ、両社とも今回の値上げ幅の中には生産コストの上昇分を織り込んでいない。石灰石骨材を採掘する際にも軽油を大量に消費する重機を使用しており、生産コストも大幅に上昇している。今回の値上げは、「ともかく輸送手段を確保しなければ、一昨年度の需要水準だとすでに船の手当てができない」(太平洋セメント)、「とりあえずは輸送費アップ分の転嫁が必要」(日鉄鉱業)としている。今後も原油高が続けば、さらなる燃料費の上昇分に加え、生産コスト上昇分も上積みされる可能性が高い。また、燃料費が高くなるたびに値上げはできないことから、今後は、年間契約から半年契約への変更も含めて検討する必要がありそうだ。

リム価格の導入

船舶の燃料費で注目されているのはリム価格である。今、リム価格が導入されると、船舶で使用されている重油価格の変動が激しくなるため、船会社からの値上げ要請がこれまで以上に頻繁になる可能性が高い。すでに石灰石骨材の売価は、6〜7割が運賃となっていることから、さらなる運賃上昇は価格転嫁される可能性がある。

乾燥収縮問題

昨今、コンクリートの乾燥収縮問題に起因して石灰石骨材の引合・問い合わせが、全国的に急増している。特にこれまで石灰石骨材が使用されてこなかった関西からの引合が強い。ただ、鉱山の生産バランス維持の観点からは骨材のみを増産することが難しいため、新規の供給数量はまだ少ないようだ。

出典:コンクリート工業新聞 2008年7月24日

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