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SAISEKIコラム 緑化

市民参加の森づくり リサイクル材料によるバイオブロック工法
北海道大学名誉教授・森林空間研究所主宰 東 三郎氏

 植林祭や植林ツアーのような一過性のイベントを見ると、「苗木ありき」「土地ありき」に始まって、人々は植え穴に苗木を置くだけである。事前の準備や事後の保育に携わるわけではなく、苗木の養成者、運搬者、施工者は別人だ。行為者が変われば苗木の扱いが粗雑になり、これが失敗の原因になる。
  そこで、幼苗の根系を傷めない手段として、風化性のポットを考案し、さらに植え穴不要の植林法を提唱し実験してきた。これが苗木、培養土、ポットを一体化した「バイオブロック」を現地に設置して樹林化を図る「バイオブロック工法」だ。
  ポットは再生紙ダンボールを中空六角柱に組み立てた型枠の外壁に、貧配合のコンクリート、ソイルコンクリート、古紙、現地の土砂、ダンボール片などを詰め込んで作る。苗木は中空部に培養土とともに植える。このバイオブロックを約1カ月の養成後に現地に運び、ならした地面に置く。
  この工法は建設現場や採石地など植え穴を掘りにくい地面におけるという特長を持つ。すなわち、植栽時に根系が傷められないので定着しやすく、ポット内で自力を着けた根は底面から地山に進出する。
  この植栽法を「置き植え」と名づけた。現地まで小型トラックや乗用車で運んだバイオブロックは子供でも置くことができ、野外での作業を楽しむことができる。市民自らが苗木を養成し、手作りのリサイクルポットに入れてバイオブロックを仕上げ、現地に運んで置き植えすることができるのである。
  育苗体験者は自分で育てた苗木に強い愛着をもち、劣悪な環境下でたくましく生存する苗木を見て強い感動を覚える。この経験が緑環境の存在意義と森づくりの社会性を理解する原動力になる。バイオブロック工法によって地域にふさわしい文化の森がつくられるように、スムーズな世代間の交流が図られ、新しいコミュニケーションの場が広がることを期待している。しかし、目下のところ、植える場所は理解のある行政サイドから公共用地が提供されるのを待つしかない。採石場をその場として提供してはどうだろうか。

出典:アグリゲイト 2004年7月12日

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