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「逆風の中だからこそ、なにかが見えてきた」 〜おもしろきことなき世をおもしろく〜

バブル崩壊後、長引く構造不況の中で、砕石業界は、我慢の時代を余儀なくされた。そして小泉内閣の聖域なき構造改革は、結果として砕石業界のさらなる淘汰を求めている。このような逆風の中で、砕石業界に何が起き、業界はどこをめざしているのか? 砕石大手・東京石灰工業株式会社代表取締役社長菊池義明氏に聞いてみた。

地球時代のニーズをふまえ砕石業界の未来像を考える

 砕石業界をとりまく環境の悪化は今に始まったことではありません。過去十年を振り返ってみても、業界全体の売り上げは完璧なダウントレンドを示し、数量的にいえば十年前に比べて23%を越えるダウン幅です。
 その原因はいくつも考えられますが、外的な要因としてまずあげられるのは長引く構造不況です。これまで日本が経験してきたいくつかの不況の中で、景気浮揚のカンフル剤として効力を発揮してきた公共事業ですが、わが国の経済のグローバル化、インフラ整備の充実、そして構造不況の長期化という中で、政策として無力化しているというのが現実です。
 もっとも、この傾向は公共事業の本来の目的である社会資本の充実にシフトチェンジしているということであり、本来のあるべき姿なのです。人間でいえば、いわゆる成長期にはたくさんの栄養とエネルギーが必要ですが、大人に成長期と同じようなエネルギーと栄養を与えれば、それは肥満につながり、結果として健康を害してしまいます。
 次に、考えなくてはならないのが循環型社会化というメガトレンドです。これは環境保護であり、有限の資源を再利用しようという動きで、これは単に日本だけの問題ではなく人類の問題として地球的規模で推進しなければならないことなのです。
 しかし残念なことに、この影響はクラッシャーラン需要の半減という、砕石業界にとっては壊滅的ともいえるような打撃を与えています。このように今業界がおかれている立場・状況をふまえ、各経営者が業界の未来像をどのように対処していくかを考えなければならないでしょう。

業界の抱える課題・問題点を明確化し業界全体がそろそろ目覚めるとき

 前述したような状況下で、砕石業界が考えなくてはならないのは、業界全体がゼネコンの受注発注によって成立している中小企業群であるという現実です。簡単にいえば、現在のような不況下になれば買い手市場になるのが当然で、その際に最も有効な競争力は商品の価格です。言葉を変えれば、安売り競争に耐えられる企業力なのです。
 しかし、このような価格競争、価格破壊を続けることは、業界の長期的な展望にたてば、単に不況を切り抜けたという事実が残るだけで、未来に向かっての業界としてのスキルやスキームはすべて失うことになる、百害あって一利なし。このような時代だからこそ、業界全体が中小企業の本領ともいえる「機動性と即応性」をフルに活用し、単にニーズに対応した商品の製造開発ではなく、ニーズそのものや商品の付加価値を創造するような提案型企業としての側面を充実させる企業努力が必要なのです。
加えて次なる時代へと伝承させる「人の力」です。そのままなら単なる石くれを商品として成立させた先人の知恵であり、建築土木技術の歴史を根本で支えてきた砕石の技術そのものなのです。しかし、残念なことに時代の変遷とともに、業界の宝ともいえる技術者は年々減少する一方です。このような技術者を養成するシステムは、個々の企業に存在してはおりますが、現実としては期待通りの成果を上げている企業はわずかでしょう。
 個々の企業努力はもちろんですが、砕石業界は中小企業の集まりだということを認識すれば、業界が一致団結すると同時に、砕石に関連する業界の助力を得ながら「人材育成」のために本当に必要なシステムを構築しなければなりません。そしてそれは決して夢ではないはずです。 その意味でも、業界全体が目覚めるときがきたと、私は考えています。

製砂、砕砂は過当競争時代に突入 新たなる商品需要の創造が急務

 企業にはそれぞれ特長がありますが、当社の場合は道路用骨材が主力でした。しかし、それだけではビジネスとしての限界もありますし、道路工事システムの変更から、当社の主力商品であった5.6.7号砕石の中でも、6号砕石の需要だけが飛躍的に伸びていたのです。そんな状況の変化もありまして、需要減となった7号砕石を生かせる新たなる市場として生コン市場に注目しました。その結果、昭和56年には栃木県葛生町に月産2万t規模の製砂工場を開設したのです。
 製砂については業界的には早い段階で手を付けましたし、川砂採取の規制、海砂のアルカリ問題などが追い風となったことは事実です。
しかし、現在は同業他社の参入もあり、過当競争時代に突入したことも事実です。そのために、当社としてはプラントはもちろん、生産管理、物流、そして人材など、あらゆる観点から見直しが必要と考えています。また、製品の品質管理で他社との差別化を図るのと同時に、ユーザーをゼネコンに絞らず、一般家庭でのニーズをも含めた新型商品の開発に取り組んでいるのが現状です。

<取材後記>

「この逆風を切り抜けるのは人の力」と断言する菊池社長の表情には自信が漲っている。それは時代の先を読み、人を生かす経営で業界をリードしてきた実績のなせるわざということを痛感させられた。優勝劣敗がビジネスの常とはいえ、問題解決のために今こそ業界が手をつなぎ、関連業界の協力を仰ごうという菊池社長の提言が、一刻も早く実を結ぶことを願いたい。

東京石灰工業株式会社ホームページ

http://www.toseki.com/
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