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二代にわたって積極的に機械の導入を図り採石業界の近代化を推進
茨城県・有限会社長岡石材店

 茨城県西部の常陸三山(筑波・加波・足尾)は、真壁石(別名・こみかげ石)と呼ばれる良質の花崗岩を産出する。山麓の真壁町・大和村一帯は石器時代以来の石の産地で、付近からは石斧や石棺など遺跡も数多く発見されている。石材業の発祥も古く、鎌倉初期から室町にかけての古碑、五輪塔などが残されている。

 江戸期に至り、専門的な石工によって城郭や神社、仏閣、墓石、石塔、美術工芸品などに加工された。明治に入ると火薬による採石が始まり、欧風文化を取り入れた建物や橋梁の建築用材として利用されるようになる。なかでも1899(明治32)年、迎賓館(旧赤坂離宮)の造営に使用されたのをきっかけに、真壁石の名は全国に知られることとなった。

 23(大正12)年、関東大震災後の復興需要を経て、昭和に入ると、鉄筋コンクリートの普及により建材需要は低下したが、かわりに石灯籠(95年、国の伝統的工芸品に指定)の産業化がはじまった。同地に長岡石材店が創業したのは、53年のことである。

 「父親が創業した当時は、まだ重機もなく、ほとんどが手作業に頼っていました。もちろんトラックもありません。何日もかけて切り出した石の運搬には、馬車を使っていましたね」
と、語るのは長岡茂代表取締役。数人の石工とともに採石業を始めた先代社長の源次郎氏は、その2、3年後には大型機械を導入し、同時に加工工場も開設したという。

 「機械の導入は真壁でも早いほうじゃなかったかな。最初に入れた重機は確か、コマツのバケット付きブルドーザー60S。当時はまだ油圧ショベルはなく、ワイヤ式だったと記憶しています。その後、作業効率は飛躍的に向上し、その頃は一年掛かっていたのが、今では一日の仕事量に匹敵するほどです」

採石から加工まで、24時間一貫体制を確立

 高度経済成長期には、造園ブーム、さらに筑波学園都市建設など公共事業にともなうパブリックスペースへの使用が急増、あたかも石造建築の黄金時代の様相を呈し、真壁は全国でも屈指の産地として発展をとげていく。そんな70年代後半、先代社長の跡を継いだ長岡社長は、好景気を背景に、積極的な設備投資を進めていく。

 「機械好き、ということもありましたが、中小零細が多く、古い体質の残っている採石・加工業界を近代化していきたいという思いもありましたね。何といっても相手は石。畳一枚分で高さが60cmの原石で約20tはあります。堅牢で、操作性がよいという条件で機械を選んでいった結果、ほとんどがコマツ製品です。仕事柄、機械の消耗も激しく、即日対応のメンテナンスも助かっていますよ」

 現在、同社が保有している重機群は、WA500をはじめ、PC1000、PC310、FD25、EC75など計18台。03年10月には4台目のPC200が加わった。約1,5002mの砕石場では、発破作業から、採石、切断、研磨まで最新設備を導入し、騒音やダストを気にすることなく24時間一貫作業が可能な体制を確立している。

 しかし、バブル経済の崩壊による需要の落ち込み、安価な中国産の石の登場は、歴史と伝統を誇る真壁石にも深刻な影響を及ぼしたという。

 「とりわけ、国内の半分という労働コストの格差は圧倒的です。5、6年前にはCADを導入するなどして、自社での加工にこだわってきましたが、2000年からは中国の厦門にある業者に委託するようになりました。現在、当社で扱っている墓石や灯籠の90%は、中国で加工しています。月に1度は現地に飛んでいますが、技術力の高さもさることながら、あの安さにはかないません」

自社ブランド『髄栄の石』で販路拡大に取り組む

 真壁石を取り巻く環境は依然、厳しい。生き残りをかけ、長岡社長は次々とユニークな手を打っている。新ブランドの商標登録もそのひとつ。99年、自社の採石場から採掘した石を「髄栄の石」と名付け、原産地証明書を発行するなど、外国石との差別化をはかろうという戦略である。また、採石風景を撮影したプロモーションビデオも作ったり、全国の石材店や寺社にDMを送るなど、「髄栄の石」の普及と販路の拡大に取り組んでいる。

 また、中国へのシフトにともない、衰退が懸念させる加工技術を後世に残すため、創啄施工という独自の技法を駆使したモニュメントを自らデザインして制作。第一回いばらきストーンフェスティバルで県知事賞を受賞した同作品は、「煌(きらめき)」と名付けられて、03年、50周年を迎えた陸上自衛隊霞ヶ浦駐屯地に設置されている。


 さらに、墓石や灯籠以外の新しい用途の模索も始めている。最近、注目しているのが、アンカーストーン工法である。美観的に不良な原石や採石の過程で発生するクズ石を、環境にやさしい護岸工事などの石積みに利用しようというのだ。本格的な販路が見つかり次第、コマツの自走式破砕機ガラパゴスの導入も検討している。

 「需要さえあれば、石を使うすべての仕事に取り組みたい。しかし、個人の力には限界があります。今後は、グローバルな視点を持って、異なる業界の企業とも積極的にタイアップし、髄栄の石のネーミングに込めた『共存共栄』を図っていきたいですね」

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