KOMATSU
経営・技術イノベーションコマツ・ソリューション鉱山採石テクノロジ業界情報インフォメーション耳寄りリンク集

HOME > 鉱山採石テクノロジ > ITシステム講座
鉱山採石テクノロジ
ITシステム講座 Vol.2

電子納品-1
今回は、「電子納品」のあらましについて説明します。

電子納品を大まかに説明すると、

電子納品は国土交通省が推進する建設CALS/ECアクションプログラムの一部です。
電子納品の定義は調査、設計、工事などの各業務段階の最終成果を電子データで納品することをいいます。
ここでいう電子データとは、各電子納品要領(案)に示された電子ファイル形式やファイルフォーマットに 基づいて電子化された資料・情報を指します。

ということになります。かなり耳慣れない用語が多いのではないでしょうか。今回はこの「建設CALS/EC」「各電子納品要領(案)」「電子(データ)ファイル形式」、そしてデータを納品する際に使う「電子納品媒体」について、わかりやすく解説していきます。文末には対応のポイントも挙げていますので、ぜひご覧ください。

建設CALS/ECとは

「公共事業支援統合情報システム(建設CALS/EC)」の構築は、公共事業の調査・計画、設計、施工、管理の各段階で発生するさまざまな情報を電子化することで、関係者間で効率よく情報の交換・共有・連携ができる環境を創りだすことを目的としています。
建設CALS/ECが実現すると、発注者にも受注者にも次のようなメリットが生まれます。

発注者: 調査・設計・工事・管理の各段階で情報を活用することで、品質向上やコスト削減、事業執行の迅速化・効率化が図れる。
受注者: 発注者や関連企業との情報のやり取りを正確に、スピーディに行うことができる。これは、経済的な資材調達など、企業の競争力を高めることにつながる。

具体的に考えると、現在公共事業をめぐる「企画会社」「設計会社」「施工会社」「管理会社」それぞれが作成し、保有している紙の書類を管理するのは、ファイリングやコピーに膨大な手間がかかり、保管も大変です。 代わりにそれらの書類を電子化すれば、保管・検索・受け渡しが非常にラクになる、ということなのです。

各電子納品要領とは

土木分野における電子納品要領は、この表のように規定されています。

土木 電子納品
全体に関する事項 
各々の成果品に関する事項
文書類 図面類 写真類 地質調査資料 測量類
建設コンサルタント
測量・地質・土質調査
土木設計業務等の電子納品要領(案) 土木設計業務等の電子納品要領(案) CAD
製図基準(案) 
デジタル写真情報管理基準(案)  地質調査資料整理要領(案) 測量成果電子納品要領(案)
工事 工事完成図書の電子納品要領(案) 工事完成図書の電子納品要領(案)  −  −

電子納品に関する要領・基準の具体的な資料は、下記URLからダウンロードできます。
http://www.nilim-ed.jp/index_denshi.htm

電子データファイル形式とは

電子納品を行う際のデータファイルの形式は、納品するファイルの分野ごとに、次のように定められています。
赤字の用語は、続いて詳細な説明を記載します。

ファイルの区分 定められた形式 備考
管理ファイル XML形式 読み方:エックスエムエルけいしき
報告書ファイル PDF形式 読み方:ピーディエフけいしき
図面ファイル 受発注者協議の上決定する CADデータ交換フォーマットに準拠した市販CADソフトが普及した段階で改訂予定
写真ファイル JPEG形式 読み方:ジェイペグけいしき
地質データファイル CSV形式 読み方:シーエスブイけいしき
測量データファイル 受発注者協議の上決定する  

<XML形式>
XMLとは「eXtensible Markup Language」の略で、異種のコンピュータ間で文書の互換を行うための言語の1種です。XML形式の文書は、異なる種類のコンピュータで開いても文書の「章見出し」「小見出し」「本文」といった文書の構造をそのまま再現することができます。
管理ファイルは、どのパソコンで開けても正しく内容が理解できるよう、汎用性の高いXML形式が指定されているのです。

<PDF形式>
米アドビシステム社が開発したファイル形式で、同社のフリー(無料)ソフトである「Acrobat Reader(アクロバットリーダー)」さえインストールすれば、文書を作成したソフトがなくても、開いたり印刷したりすることができます。
Acrobat Readerは、下記URLからダウンロードすることができます。
http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep2.html

<CADデータ交換フォーマット>
CADデータ交換フォーマットのことをSXFScadec eXchange Format)といいます。
SXFはSCADEC(CADデータ交換標準開発コンソーシアム)の開発したCADデータ標準フォーマットで、より完全なデータ交換を可能にするために開発されました。SXFは国際規格であるISO STEP/AP202に準拠しています。

電子媒体とは

電子納品する場合、媒体を介在して納品することになります。電子データだからメールで送れば良いと言うわけではありません。メールでは重くて送れないデータもありますし、セキュリティに配慮して敢えてメールで送らない場合もあります。

電子媒体を使う場合には、以下の点に注意します。

●CD-R、MO(230MB)の使用を原則とします。
基本的には1枚のCD-RまたはMOに格納します。1枚で納まらない場合は、発注者と協議の上、より大容量のものを用いて極力1枚にデータを収めます。

●媒体のラベルには、以下のような情報を明記します。
・TECRIS登録番号(TECRIS登録されていない場合は「0」と記入)
・業務名称
・作成年月
・発注者名
・受注者名
・何枚目/総枚数
・ウイルスチェックに関する情報

(1) 使用したウイルス対策ソフト名
(2) パターンファイルの定義年月日またはパターンファイル名
最新のウイルスも検出できるように、ウイルス対策ソフトは常に最新のものに更新しましょう。
(3) チェック年月日
各受注者は、納品すべき最終成果品が完成した時点で、ウイルスチェックを行います。

・フォーマット形式(CD-Rの場合)

●媒体を入れるケースのラベルには、以下のような情報を明記します。
・業務名称
・作成年月

電子納品に対応する場合のポイント

ここまでは、建設CALS/ECと電子納品の関係や目的などの概要を示し、キーワードを説明してきました。
各要領の詳細については改めて説明いたしますが、今回のまとめとして電子納品に対応する場合のポイントについて以下に記載いたします。

●電子納品を受け取る側との事前協議が重要
電子納品といってもすべてが電子データ化できるとは限りません。そこで、事前に何を、どのような形で、どのように電子化して納めるのかを入念に協議しておく必要があります。
1) 電子納品する対象物の定義
2) データのファイル形式 ← オリジナルソフトのバージョンまで確認しましょう。
(例)ワープロソフト(Word2000 or 一太郎)、表計算ソフト(Excel)など。
できれば、使用するCADも了解を取っておくと良いでしょう。
3) カタログや印鑑が必要な書類など電子化が困難な書類の取り扱いは事前に確認しておきます。
4) 整理番号や禁則文字、タイトルの文字数制限など、文書作成の規約について確認しておきます。

●電子納品に対応するための業務処理のルール化(標準化)
1) 情報は日常的、習慣として電子化するようにします。
(例)議事録は必ず電子化する、写真記録はデジカメを使用する、など。
2) 図面の作成・修正はCADを用い、CAD製図基準(案)に準拠した図面を作成します。
(注)電子納品では作り方や属性までも規定されています。

●電子納品を行う際には、各種の市販ツールを使う
データ作成から納品物作成まで、システムあるいはツールを利用することをおすすめします。
ツールを用いずに納品物を作成することも可能ですが、その場合、ミス発生の可能性が非常に高く、また再納品などを行う場合にもまた同じミスをする可能性を排除できません。
ツールとしては、下記のようなものが市販されています。
1) 電子納品する対象物の定義
2) デジタル写真管理ツール
3) 地質調査資料管理ツール
4) 電子納品検査閲覧ツール

●電子納品に対応した体制づくり
体制作りとしては主に以下の項目が挙げられます。
1) 社内ガイドラインの作成
2) ハードウェア(PC、ネットワーク)、ソフトウェアなどの環境整備
3) 処理体制のルール化

編集協力:株式会社構造計画研究所
構造計画研究所は、コマツのパートナー企業です。
電子納品に関するお問い合わせはこちらから
このページのトップへ

BACK NEXT

Copyright (C) 2005 Komatsu Ltd. All rights reserved. ご利用上の注意 | お問い合わせ | サイトマップ
HOME