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鉱山採石テクノロジ
認可取得サポート コンサルタントが行く! Vol.10

採掘計画・設計のミニ知識(7) 調整池設計

「排水設計」から1回間があいてしまいましたが、今回はいよいよ「調整池設計」のポイントを紹介します。
調整池設計は採石認可の設計の中でも最も専門的で難しいことはご存知のとおりですが、ここでは、あまり細部に入らず概要の流れを説明します。

設計の上で準拠すべき法律
調整池設計をする場合に準拠する法律はいつものとおり次の2つですが、規定されている内容が若干異なります。
・採石法(採取計画認可) :大雑把に規定されています。
・森林法(林地開発) :下記資料をベースに各県でそれぞれ細かく規定しています。
  *「防災調整池等技術基準(案)」(財)日本河川協会

それでは、「福島県森林連合会」の手引書(森林法)をベースにその要点を紹介していきます。
(他の都道府県の場合は内容が一部異なる場合もありますので、ご注意下さい)
調整池の基本的な考え方
大規模な林地の開発をする場合、雨水や汚濁水の流出抑制のための雨水を蓄積する池は次のように分類されています。
(1) 雨水の流出抑制
 
・調整池 暫定的に設置するもので、将来撤去することも可能です。
1/30年の洪水確率で容量を計算します。(砕石場では通常こちらのタイプ)
・調節池 恒久的に設置するもので、1/50年確率で計算します。(規模が莫大になります)
(2) 汚濁水の防止・低減
  汚れた水を蓄積して浄化するための沈殿地。
*採石場では「調整池」と「沈殿池」の両方の機能を持たせた設備が多くみられます。
一般的に採石場に設置される「調整池」のポイントについては下記を参考にして下さい。
(3) 調整池の洪水調節方式
  自然放流方式にします。ポンプアップによる排水は原則として認められていません。
(調整池の管理(放流操作)を充分に行うことが難しいため)
(4) 流出抑制施設の分類
  河川への流出抑制機能を持たせる設備には次図の「流水抑制設備の分類」に見るとおりです。
大きくは貯留型と浸透型に分かれ、更に細かく種々のタイプがあります。
多くの採石場では、流域の下流に水路で集水して貯留するので、現場外貯留と呼び、分類としてはオフサイト貯留になります。また、プラント場内など充分なスペースが確保できない場合は、地下空間の土砂を砕石で置き換えて貯留する「空間貯留」を行う場合があります。これは分類では「流域貯留施設」にあたるものです。
調整池の設計基準
洪水ピーク流量
  洪水ピーク流量は、本講座ミニ知識(5)の排水設計と同様にマニング式で求めます。
洪水到達時間
  洪水時の雨水が流域から水路へ入るまでの時間と調整池まで水路を流れ下る時間の和が洪水到達時間です。
10分程度と見るのが一般的です。
流出係数
  洪水時の流出係数は次表「日本国内河川の流出係数(洪水時)」から決めます。
日本国内河川の流出係数(洪水時)(参考)※流出係数は県により異なります。
 
流域の状況 流出係数 流域の状況 流出係数
急峻な山地 0.75〜0.90 平坦な耕地 0.45〜0.60
三紀層山岳 0.70〜0.80 山地河川 0.75〜0.85
起伏土地・山林 0.50〜0.75 平地小河川 0.45〜0.75
計画対象降雨
  調整池の洪水調整容量の算定は、「確率降雨強度曲線」(降雨強度-継続時間曲線)によって求めます。
曲線は「中央集中型降雨波形」または「後方集中型降雨波形」を選ぶケースが多くみられます。
調整池必要容量計算
  洪水調整池の容量算定には「簡便法」と「厳密法」があり、許容放流量の比流量が5m3/s/km2 程度以下であれば、簡便法で求めることができます。(簡便法での計算例は後述の演習問題の解答を参照してください)
「厳密法」の場合は専門のソフトを使って必要することが必要になります。
設計堆積土砂量
  調整池への設計堆積土砂量は、現在までの実績、実例から土地面積当り、70〜240m3/ha/年の範囲とし、150m3/ha/年を標準とします。
それでは、実際にどのように調整池の設計を進めるのか次の事例で体験してみて下さい。
演習問題
問題1. 右の図を見て、この調整池の流域がどの範囲になるか考えてください。
問題2. 流出係数を計算して下さい。

演習問題の解答
次回は「仮設道路設計」のポイントをご紹介します。
※次回更新は2006年6月23日金曜日の予定です。
編集協力:株式会社協和コンサルタンツ
協和コンサルタンツは、コマツのパートナー企業です。
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